カタール・ワールドカップ(W杯)への招集メンバーが発表される11月1日まであとわずか。世界を相手に戦う26人に誰が選ばれるのか、森保一監督の決断からは目が離せない。
守護神は誰になるのか、DFや中盤の構成はどうなるのか、さらには2列目の人選やCF争いの行方など、注目ポイントは数多くある。
編集部では、目前に迫ったメンバー発表に向けて26人を予想。カタール行きをつかみ取るであろう選手を、「GK・DF編」と「MF/FW編」に分けて予測した。
そして今回は「サプライズ編」として、招集可能性は26人に比べるとやや低いものの、メンバー入りする見込みがある選手を3人挙げている。
■名古屋のドリブラー
サプライズ候補として1番に挙げるのは名古屋グランパスの相馬勇紀だ。相馬はE-1選手権で優勝に大きく貢献すると、9月のキリンチャレンジカップ2022でメンバー入り。2試合目のエクアドル戦で後半21分から登場するや、得意のドリブルで左サイドをかき回して相手DFを翻弄した。
また、この試合ではそういった場面が少なかったが、献身的な守備でボールを持たない状況でもチームに貢献できるタイプでWBもこなせるため、現在の森保ジャパンには適性がある。
そして代表戦における “露出”が少なく、スカウティングする相手国にとってサンプルがほとんどないという部分も短期決戦では大きな武器になるだろう。
最近の代表戦に招集されているためサプライズと呼ぶかどうか微妙なところではあるが、その筆頭候補であることに違いはない。
■スイスの得点ランク2位
グラスホッパーの川辺駿もまた、サプライズ招集が期待される選手である。
元々持っていた豊富な運動量に加えて、今季は中盤からの飛び出しなどによって得点力が開花。スイス・スーパーリーグではここまで12試合で6得点をマークしている。10月28日時点で得点ランキング2位につけており、単一シーズンにおける自身のリーグ最多得点記録までは早くもあと1点に迫っている。
コンディションの良さをそのままカタールW杯にぶつけることができれば、今大会のラッキーボーイになり得るMFだ。代表戦で最後に出場した試合は2021年6月までさかのぼるが、果たしてサプライズ招集の可能性はどれくらいあるか。
■逆襲のセルティックMF
相馬と同様、最近の代表戦で招集されているため26人に入っても驚きは小さくなるが、旗手怜央もメンバー入りが期待される選手だ。
先のキリンチャレンジカップでは2試合ともに出番がなく、エクアドル戦後にはピッチでスプリントを繰り返して悔しさを発散する姿が印象的だった。
その後は所属クラブのセルティックで躍動。リーグカップとスコティッシュ・プレミアシップでそれぞれ得点を挙げると、10月22日に行われたハーツ戦では地元メディアの採点でチーム最高得点をつけられるなど、輝きを取り戻している。
また旗手はミドルレンジからの強烈な一撃を持っており、これに関してはカタール行きの可能性が高いとみられる中盤の選手たちを上回る。一振りでスコアを動かせる“パンチ力”は本戦で武器になるだろう。
これまでサムライブルーでは1度しかピッチに立っておらず、代表で結果を残すことに対しては人一倍強い思いがあるはず。その野心をカタールで見せる機会は訪れるか。