韓国サッカー界が衝撃の一報に揺れている。

 現地11月2日、チャンピオンズリーグ最終節でトッテナム・ホットスパー(イングランド)はマルセイユ(フランス)とのアウェーマッチを戦った。ハプニングが起こったのは23分過ぎだ。トッテナムの韓国代表FWソン・フンミンが空中戦の競り合いで、相手DFのシャンセル・ムベンバと激しく激突。DRコンゴ代表の右肩がもろにソン・フンミンの顔面をとらえ、ピッチに倒れ込んだ。
【画像】CLで起きた問題の接触シーンと、直後に顔が腫れ上がったソン・フンミン

 およそ5分間に渡って治療が行なわれるも、ソン・フンミンはそのまま負傷交代。試合後には劇的なアディショナルタイムの決勝弾に沸くチームの輪に加わり、記念撮影に収まっていたが、左目の周りがかなり腫れている様子が確認できた。

 そしてクラブは翌日にリリースを発表。「ソン・フンミンは左目の骨折箇所を安定させるために手術を受ける。術後はメディカルスタッフとリハビリに入る予定だ」とされ、全治や復帰の時期などについては言及されていない。

 英国や韓国のメディアでは「ワールドカップは絶望的だ」「韓国代表に大打撃」といった悲観論のほか、「フェイスガードを付ければ大丈夫だろう」「大会途中からでも復帰はできる」など楽観論もあり、情報は錯そうしている。

 そんななか、韓国全国紙『スポーツソウル日本語版』が残念なニュースを報じた。ソン・フンミンに負傷を負わせたムベンバのインスタグラムに悪質な書き込みが相次いでいるというのだ。

 同紙は「アクシデントにファンは激怒している。ムベンバのSNSアカウントの最新掲示物には、2300件以上のコメントが殺到。ソン・フンミンを応援するファンが残した悪質な書き込みが主だ。普段、600件ほどだったコメント数をはるかに超えた」と伝え、「私の英雄を返せ!」「サッカーは格闘技か」「自分の行動に責任を負え」といったファンのコメントを紹介している。
 

 明らかに不可抗力による怪我であり、ムベンバに対してはイエローカードさえ提示されていない。にもかかわわらず、誹謗中傷の的となっていえるのはかなり酷な状況だ。コメント欄には英語のみならず、やはり韓国のハングル文字による書き込みが多く寄せられている。

 さらに同紙は「韓国代表にとっても赤信号。カタール・ワールドカップが3週間後に迫っている。ソン・フンミンはパウロ・ベント監督率いる韓国代表のキャプテンであるため、なおさらだ。一部からはワールドカップは絶望的との見方も出ている」と記している。

 はたして韓国のスーパースターは檜舞台に間に合うのか。韓国はワールドカップ本大会でグループHに組み込まれ、ウルグアイ、ガーナ、そしてポルトガルとの3連戦に臨む。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部