日本サッカー協会(JFA)は10日、初の公式アプリ「JFA Passport(JFAパスポート)」をローンチしたことを発表した。

 「JFA Passport」は、新しいメンバーシップ構想を表わすツールとなるもので、これまでの選手・指導者・審判を対象とした登録制度に加え、ファン・サポーターや保護者、これからサッカーを始める、あるいはピッチからしばらく離れている人まで、すべてのサッカーファミリーをつなぎ、その輪を広げていくために誕生したプラットフォーム。

 無料の「JFA Passport」を、App StoreかGoogle Playでダウンロードすると、サッカーに関するオリジナル動画やコラムが楽しめるほか、個人が属するカテゴリーや地域に応じたニュース、イベント情報が届き、会員証やこれまでの実績がサッカーライフログとして表示されるとのこと。

 また、開幕が間近に迫った『FIFAワールドカップカタール 2022』の期間中は(日本代表)にフォーカスをあて、タイムリーなチーム情報、選手が辿ってきた道のりをじっくり振り返るコンテンツなどが、アプリ限定で順次配信していく予定。その他にも、お笑い芸人のぺこぱによる「サッカーラジオ」といった音声コンテンツに、日本代表選手たちが試合前に聴いている曲をプレイリストとして配信するなど、さまざまなコンテンツが用意され、無料で利用することができる。

 オンラインで行われたメディアブリーフィングに登壇したJFAの宮本恒靖理事は、「手軽に毎日何回でも使ってもらえるようなアプリケーションになってもらいたいと思って内容を考えてきた」と語り、「目指すものは、子供からおじいちゃん、おばあちゃんまで楽しめて、ここでしか見られないサッカーに関する映像や情報を無料で届けることができるアプリです」とコメント。老若男女が生涯にわたってサッカーライフをより楽しいものとすることへの期待を口にした

 さらに、宮本理事は「ゆるく手軽にといったものも考えながら、メンバーシップ1000万人が到達できたなら。当たり前のようにサッカーがあって、週末に試合を見にいくことが当たり前というような日常が広がる日本になってほしいなと思ってます」と続け、「そういうサッカー文化を醸成したり、サッカーを通して健康を増進できたりといった未来になっていくような一つのツールとしてJFAパスポートを愛してもらえたらと思います」との思いも口にした。

 なお、今回のアプリに関わってきた中村憲剛 Growth Strategistは、今回のローンチを受け、次のようにコメントしている。

■中村憲剛 Growth Strategist
「Growth Strategist に就任してから一年半。サッカーファミリーの輪を 大きくするチャレンジに対し、選手や指導者、そしてサッカー少年少女の 子を持ついち父親としてのバックグランドを僕なりに活かしながら議論に 参加させていただいてきました。大事にしたのは、サッカーに触れていない人をどう巻き込むことができるか、スポーツが人びとの生活に寄り添うには何が必要なのかということです。本日、JFA Passport がスタートを切りましたが、機能やコンテンツはニーズに合わせてアップデートされていきますし、メンバーシップの在り方も社会背景 に応じて変わっていくと思います。 サッカーが持つ魅力がより多くの人に届くよう、スポーツ界の外からの新しい視点も柔軟に取り入れながら、継続して取り組んでい きたいと考えています」