面白い若手を抱えたチームではあるが……

アメリカ代表は本当に強いのだろうか。ワールドカップ・カタール大会にも出場するアメリカは、9月に行われた日本代表との親善試合に危機感を覚えたのではないだろうか。

アメリカが5大リーグで活躍する若手を多数擁するチームということは有名だが、9月の日本戦は0‐2であっさりと敗れてしまった。もちろんこれは親善試合であり、アメリカもベストメンバーが揃っていたわけではない。しかし、枠内シュート0で敗れたのはショックが大きかったはずだ。考えられない凡ミスもあり、アメリカにとっては収穫の薄いゲームだったと言える。

しかもその5日後にはサウジアラビア代表ともスコアレスドローに終わっており、このアジア勢2連戦の結果からアメリカの実力に疑問を抱いた人も少なくないだろう。

懸念されているのは、アウェイでの成績だ。日本との親善試合はドイツのデュッセルドルフでのゲームだったが、アメリカはやや内弁慶なところがある。今年の戦いを振り返ると、北中米カリブ海予選でもアウェイでの勝利が1つもない。白星はホームで挙げたものとなっており、これはワールドカップへ向けて不安材料となる。

今年はアウェイでエルサルバドルと1-1、カナダとコスタリカには0-2で敗北、メキシコとはスコアレスドロー、キング・ファハド国際スタジアムで行われたサウジアラビア戦もスコアレスドローと、アメリカを離れてのゲームでは途端に結果が出なくなる。

アウェイで勝った最後のゲームは昨年9月のホンジュラス戦(4-1)まで遡ることになり、北中米カリブ海予選はホームサポーターの声援を後押しに勝利してきたケースがほとんどだ。当然カタールでの戦いは自分たちを応援する声も限られるが、アメリカは本当に強いのか。日本に敗れた9月のゲームから不安も広がっている。