サッカー日本代表は17日、国際親善試合でカナダ代表と対戦する。

 36年ぶりのワールドカップに臨むカナダ代表で10番を背負うのは、イングランド・チャンピオンシップ(2部相当)のレディングに所属するFWジュニア・ホイレットだ。

 フルネームは「デイヴィッド・ウェイン・ホイレット」。父が同じデイヴィッドという名前のため「ジュニア」は愛称になる。

 ジャマイカ人家庭に生まれたホイレットはプロキャリアのほとんどをイングランドで築き上げてきたウィンガーで、ブラックバーン・ローバーズ、QPR、カーディフの3クラブで合計150試合を超えるプレミアリーグ出場経験を持っている。

 また、QPRとカーディフではチャンピオンシップからプレミアリーグへの昇格に大きく貢献した。チャンピオンシップでは通算250試合出場を達成しており、プロ選手になってから32歳となった現在に至るまで大きな怪我もなくプレーし続けてきた。

 カナダ代表での出場歴が年齢や実績の割に少ないのは、ホイレット自身のルーツが関係している。もともと若手時代は両親の祖国ジャマイカでの代表入りを望んでおり、出生国であるカナダ代表入りを拒否し続けてきたのである。

 ところが2015年9月にカナダ代表からの招集を受けると表明し、現在まで49試合に出場し、14得点16アシストという成績を残している。また、カナダに久しぶりのワールドカップ出場権をもたらしたのも大きな功績だ。

 ジョン・ハードマン監督のもとでは常時スタメンというわけではなく、若手選手たちの台頭もあって徐々にベンチスタートの試合が増えている。今年9月のカナダ代表招集メンバーから漏れて悲願のワールドカップ出場を逃すのではないかと心配されたが、無事にこれまで通り背番号10を託されることになった。

 左右どちらのサイドにも対応でき、爆発的な加速力を武器とするベテランは、プレー面でも精神面でもカナダ代表に不可欠な存在だろう。クラブレベルでの国際カップ戦出場経験はないものの、欧州での豊富な経験と実績でカナダ代表を後押しできるはずだ。

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