森保一監督によるカタール・ワールドカップのメンバー選考は、様々な議論を呼んだ。そのひとつが、大迫勇也や古橋亨梧といったストライカーを選外とした決断だ。
イタリア紙『Il Foglio』は11月15日、得点力のあるストライカー不在が日本のネックになるとし、決勝トーナメント進出のキーマンになるのは鎌田大地との見解を示した。
同紙は「日本は守備が堅実で、信頼できる選手たちがいる。欧州でとてもうまく、安定してプレーできる選手たちだ」と評価しつつ、前線は「ダイチ・カマダによるところが大きいだろう」と伝えている。
「才能があり、とても規律がとれていて、素晴らしい選手らしい驚きの一発がある。日本では、歴代最高の選手たちに肩を並べると確信されているほどだ」
「容易に得点できる力を持つアタッカーがいれば、日本はさらに危険な相手となるだろう。だが、その選手がおらず、厄介な対戦相手というだけになる恐れもある」
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日本はグループEでドイツ、コスタリカ、スペインと対戦する。2010年南アフリカ大会を制したスペイン、2014年ブラジル大会の覇者ドイツと同組だけに、グループステージ突破は厳しいというのが大方の予想だ。
『Il Foglio』紙も「理論上、ドイツとスペインは別カテゴリーだ。簡単に首位を争うだろう。コスタリカと日本に比べ、才能で上回る選手があまりに多い。それに両チームとも思ったようにいかなかった直近のワールドカップやEUROに対するリベンジの意欲が大きく、意気込んでいる」」と悲観的だ。
「コスタリカと日本は3位の座を誇るだけに終わるはずだ。ささいなことだが、最下位よりはマシだ」
だが、森保監督は過去最高のベスト8進出を目標に掲げている。前回大会に続く決勝トーナメント進出を目指すうえで、同紙は「確信に満ちた相手の自信を粉砕するのに、働きアリのような動きを生かすことができるかもしれない」と伝えている。
「ただ、あり得なさそうなことを現実とする2、3ゴールを決められる選手が必要だ。カマダ次第だろう。最も才能があるのは彼であり、そこそこのアタッカー陣をゴールスコアラーにでき、日本のヒーローになれる選手は彼だ」
今季、フランクフルトで公式戦12得点を挙げている鎌田に懸かる期待は大きい。
構成●サッカーダイジェストWeb編集部