サッカー日本代表は17日、国際親善試合でカナダ代表と対戦する。
試合前日の記者会見に出席した日本代表の森保一監督は、カナダ戦に先発させる見込みとなっている4人の名前を挙げた。指名されたのはMF田中碧、MF柴崎岳、FW浅野拓磨、そしてDF板倉滉だった。
9月中旬に左ひざ内側側副靱帯の部分断裂を負っていた板倉は、今月11日に行われたブンデスリーガ第15節のドルトムント戦で実戦復帰を果たしたばかり。日本代表合流前に、所属するボルシアMGでは5分足らずしかプレーできなかった。
それでも「すごく良い状態だと思います」と板倉は言う。懸命にリハビリを続けて、何とか自身初のワールドカップに間に合わせた。
「ひざの内側を怪我したのは初めてだったし、なかなか膝が曲がらなかったり、日常生活に影響が出たりもしていました。これは治るのかな……と思っていましたけど、しっかり治してくれる人間の体はやはりすごいなと(笑)
もちろんメディカルチームにも助けてもらいながらここまで来られたと思っているので、そこには感謝したい。本当に良い感じで上がってきたと思います。そこまで怖さもなくできているので、明日が楽しみです」
板倉はフル出場も可能だと強調する。試合前日に森保監督からカナダ戦の先発起用を告げられ「僕自身、出るつもりでここまでやってきた。このカナダ戦ができると、間違いなくドイツ戦に良い影響をもたらしてくれると思う」と、モチベーションの炎を燃やしている。
「やっぱりサッカーは楽しいですね。こんなに長く怪我で離れることはなかなかなかったので。まずはこうやって復帰できていること自体が嬉しいですし、あとはドイツ戦に向けて上げていくだけだと思うので、明日の試合(カナダ戦)は有意義なものにしたいなと思います」
実戦の感覚を取り戻し、コンディションをワールドカップ本番モードに仕上げていくにはピッチに立って強度の高い試合をこなすことが重要になる。板倉は「もう一度、試合の緊張感を感じられると思うので。僕にとってはすごくポジティブな試合になるかなと思います」と述べる。
23日に控えるカタールワールドカップのグループステージ初戦・ドイツ代表戦に向けて、カナダ戦は最初にして最後の調整の場だ。何としても怪我なく試合を終えて、前向きな収穫とともにドイツ戦に向けて準備を進めていきたい。
「個人として確認したいのは、やはり試合勘ですね。あとは体のコンディション。もう一度怪我をしないようにというのはもちろん意識しながらやります。ここまですごく良い感じで持ってこられているし、明日の試合が終わったときに、まずは体が無事であることを……。そうした
ら間違いなく良いコンディションになっているので、しっかり集中して試合に入りたいと思います」
気丈に振る舞ってはいるが、ひざの状態に不安が全くないわけではないだろう。その不安を少しでも取り除いてワールドカップに臨めるように。カタールの地で輝くための努力を無駄にしないためにも、カナダ戦は板倉にとって極めて重要な意味を持つ試合になりそうだ。
(取材:元川悦子、文・構成:編集部)
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