グループA最有力候補登場
現在オランダ代表を指揮する名将ルイ・ファン・ハールは、2014年のワールドカップ・ブラジル大会でも同国を指揮して3位に導いた実績を持っている。
当時のオランダにはFWアリエン・ロッベン、ロビン・ファン・ペルシー、MFウェズレイ・スナイデルらワールドクラスのベテランが揃っており、それを上手くファン・ハールがまとめていた。
しかし英『The Guardian』によると、ファン・ハールは今回のカタール大会に臨むオランダ代表について「今のチームは2014年のチームよりも平均的なクオリティは高いよ。私はこのチームのクオリティを信じている」とコメントしている。3位に入った8年前のチームよりも可能性があると感じているようなのだ。
オランダはEURO2016、4年前のワールドカップ・ロシア大会でともに欧州予選敗退に終わっており、いわゆる暗黒期に近い時間を経験した。これはファン・ペルシーやロッベンといった世代が終わり、そこで上手く世代交代できなかったのが原因とされてきた。
オランダにとっては苦しい時間だったが、今はかなりタレントが揃ってきた。前線はメンフィス・デパイに依存気味なところがあるが、今の強みは守備陣だ。フィルジル・ファン・ダイク、ステファン・デ・フライ、マタイス・デ・リフト、ユリエン・ティンバー、ネイサン・アケなどトップレベルのセンターバックが複数揃っており、中盤にもフレンキー・デ・ヨングがいる。ここは8年前のオランダより豪華と言っていい。
ファン・ハールは3バックをチョイスすると見られているが、オランダ『Soccernews』はデ・フライとデ・リフトの2人でさえスタメンに入れない可能性が高いと伝えており、センターバックの層はかなり厚い。
中央にファン・ダイク、右にアヤックスのティンバー、左にレフティーのアケを配置する場合、デ・リフトとデ・フライはベンチだ。直近のネーションズリーグでは上記の3人を3バックで並べており、この強固な守備陣でファン・ハールは優勝を目指すことになる。
筆頭候補とまでは言えないが、オランダにも優勝を狙う力はある。8年前を経験している名将ファン・ハールの存在も強みだ。21日、まずはグループ初戦でセネガルを撃破して優勝へ幸先良いスタートを切りたいところだ。