森保ジャパンは23日のFIFAワールドカップ・カタール大会のグループリーグ初戦で優勝候補のドイツ代表相手に2-1と勝利。MF堂安律(SCフライブルク)とFW浅野拓磨(VfLボーフム)のゴールにより、ワールドカップ史に残るジャイアントキリングで世界に衝撃をもたらした。現地記者が試合会場の雰囲気をリポートする。

 日本代表は後半に入って反撃に転じたものの、再三にわたりチャンスをものにできなかった。73分に決定機を逃した時には敗北を覚悟したが、わずか10分後に浅野拓磨が勝ち越しゴールを奪取。今大会のアジア勢で、サウジアラビア代表につづくジャイアントキリングを成し遂げたのだ。

 ハリーファ国際スタジアムが満員となる中、日本代表サポーターの声援が森保ジャパンに大きな力を与えた。前半、日本代表のパス本数が100本にも及ばない中、サポーターは「オーーバモニッポン~~」とチャントを熱唱。サムライブルーのイレブンは、後半の2ゴールという形でサポーターに最高のプレゼントをもたらした。

 それだけではない。堂安律の同点ゴールが生まれる直前には、GK権田修一(清水エスパルス)がスーパーセーブを連発。スタジアムに詰めかけたファンが同選手に惜しみない拍手を送っていた。

 私の目の前で観戦していた『第2ドイツテレビ(ZDF)』のスタッフは、決定機を迎えるたびに席を立とうとしていた。しかし権田修一のセーブ連発を前に、この試合2度目となる喜びの声をあげることはなかった。

 ドイツ代表は、2018年のロシアW杯グループリーグ最終戦で韓国代表相手に0-2で敗北。グループリーグ敗退という苦い経験をしている。再びアジア勢との一戦で敗れたことにより、4年前の記憶が蘇ったことだろう。

 試合終了の笛がなった後、森保一監督と選手たちは12人目の選手となったサポーターのもとへ駆けつけると、彼らの熱いサポートに感謝を伝えるとともに喜びを分かち合った。

(記者:ベーナム・ジャファルザデ)

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