ベルギーは前評判通りとなってしまっている

グループEでは日本がドイツを、グループCではサウジアラビアがアルゼンチンを破って波乱を起こした。これまで勢いのなかった地域が強豪を倒しており、大会を面白くしている。

そんな波乱続きのワールドカップ・カタール大会だが、次に波乱が起きそうなのはグループFだ。ベルギー、クロアチア、モロッコ、カナダの4カ国がおり、初戦はベルギーが勝利、クロアチアとモロッコが引き分け、カナダが敗れた。初戦では大きな波乱は起きなかったが、このグループで2強とされているベルギーとクロアチアの状態がよくない。

ワールドカップ・ロシア大会で3位フィニッシュしたメンバーがそのまま今の主力として残っており、高齢化が指摘されている。しかもチームの核となるエデン・アザールとロメル・ルカクが本調子ではなく、ルカクに至っては負傷の影響でカナダ戦を欠場している。

「素晴らしい試合をしたとは思わない。トロフィー(MON)を獲得した理由が分からない。名前のせいかも」

「とくに前半はチームとしてプレイできなかった。解決策を見つけたとは思わないし、本当に悪いスタートを切った。勢いはカナダにあって彼らのプレスを突破する方法を見つけられなかった」

カナダ戦後ベルギー代表のケビン・デ・ブライネがMOMを獲得したが、英『talk SPORT』にてなぜ勝利できたのか、MOMを貰えたのか分からないと発言している。それほどベルギー代表のパフォーマンスが悪かったということであり、状況の悪さを示している。

クロアチア代表も同様だ。初戦はモロッコと対戦し0-0のスコアレスドローに終わった。この試合で気になったのは攻撃力のなさであり、モロッコ戦でのオンターゲットはわずか2本だった。

クロアチアは中盤や後方のタレントが揃っているが、前線は少し地味だ。マリオ・マンジュキッチはもうおらず、彼のような戦えるストライカーはいない。イヴァン・ペリシッチもそれほど輝けなかった。

グループFの2強は初戦で思うような試合展開を見せられなかった。前回大会はクロアチアが2位、ベルギーが3位となっているが、彼らは今大会どこまで進むことができるのだろうか。