両チームともに勝負を決められず
カタール・ワールドカップ(W杯)のグループリーグ最終戦でクロアチア代表とベルギー代表が現地時間12月1日に対戦し、0-0で引き分け。クロアチアが突破を決め、ベルギーが大会から姿を消した。
クロアチアが1勝1分、ベルギーが1勝1敗で迎えたゲームは、別会場でモロッコ代表がカナダ代表に3点差以上で敗れない限り両者が揃って突破できるパターンがなく迎えた。そのため、前回ロシアW杯の準優勝クロアチアと3位ベルギーが蹴落とし合う構図になった。
その試合の立ち上がりはキックオフからの流れでFWイバン・ペリシッチがシュートチャンスを得るなど、引き分け以上で自力突破のクロアチアが勢いよく入った。
そして前半15分、クロアチアはフリーキックの場面でゴール前にボールを入れると、こぼれ球をFWアンドレイ・クラマリッチが確保。そこに遅れて入ったMFヤニック・カラスコの足が絡んでしまい、クロアチアにPKが与えられた。しかし、ここでビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)が介入。オンフィールドレビューの結果、セットプレーのキックの時点でオフサイドポジションにいた選手がプレーに関与しているとして、PKは取り消された。
その間に他会場ではモロッコがリードを奪っているという報も入り、突破のために勝利が必要と見込まれる状況になったベルギーだったが、ブロックを形成して待ちのディフェンスを組み立てるクロアチアを崩すのに手を焼いた。なかなか可能性を感じるシュートチャンスを作り出すことはできずに0-0でハーフタイムを迎えた。
後半開始から負傷明けのエースFWロメル・ルカクを投入したベルギーは一気に圧力を強め始めた。そして後半15分、MFケビン・デ・ブライネのパスを受けたカラスコが放ったシュートが相手DFとGKの壁にブロックされたこぼれ球をルカクが押し込みにいったが、必死にコースを消しに来るDFの外側から狙ったシュートはゴールポスト直撃。2分後にもルカクは左からのクロスにGKが飛び出した背後で押し込むだけのヘディングを枠外に飛ばし、連続で絶好の得点機を逸してしまった。
クロアチアも選手交代で少しボールを持つ時間を作るようになり、後半22分にはMFルカ・モドリッチがゴール前に飛び込むチャンスも作ったが決められなかった。それでも、決定機を逃して以降は再び停滞感に包まれたベルギーに対し、クロアチアはうまくゲームのペースを落としながらコントロールした。そして、このまま0-0でクロアチアが“逃げ切り”に成功して決勝トーナメント進出。ベルギーはここで敗退となった。(FOOTBALL ZONE編集部)