「ロストフの悲劇」の記憶を塗り替えたい

日本がグループステージ初戦でドイツを破ったことで決勝トーナメント進出の可能性が高まった。続く2戦目でコスタリカに勝利すれば勝ち点6、裏のカードでスペインがドイツを破れば、日本とスペインのラウンド16入りが決まることになる。

日本が所属するグループEから決勝トーナメントに進む場合、グループFを抜けてきたどちらかのチームと対戦することになる。グループFはベルギー、クロアチア、モロッコ、カナダの4チームとなっており、ベルギーとクロアチアの決勝トーナメント行きが濃厚だ。

『Nielsen』ではグループステージの勝敗など様々なデータをもとに決勝トーナメントへ進むチームを予想している。新たに入ってくる情報も加味されており、1日ごとに予想が変わっている。

23日には日本がドイツを撃破しており、そのデータが加わって日本がグループEの2位通過で決勝トーナメントへ進むという予想に現時点ではなっている。その対戦相手はグループFを首位で通過してくる可能性が高いベルギーだ。

ベルギーといえば前回のワールドカップ・ロシア大会で日本はラウンド16で対戦している。そのゲームでは原口元気、乾貴士のゴールで大きなリードを得るも、最終的に3ゴールを決められ3-2とベルギーが逆転勝利している。その出来事は「ロストフの悲劇」と呼ばれ語り継がれている。

再戦となれば盛り上がりは間違いない。日本としてはリベンジに燃えており、勝てば念願のベスト8進出となるからだ。吉田麻也や長友佑都ら前回を知る選手もおり、モチベーションはさらに高まる。

今回のベルギーはつけ入る隙のあるチームだ。

ベルギーは主力の高齢化が指摘されている。ロシアで3位となった際のメンバーがそのまま残っており、彼らを脅かす新世代は台頭できていない。しかも攻撃の核であるロメル・ルカクは現在負傷中で、エデン・アザールは絶不調。変わらないのはケビン・デ・ブライネとティボー・クルトワくらいであり、今の日本であれば勝機はある。グループステージ初戦ではカナダ相手に勝利したが、それもギリギリでの勝利と、以前のような圧倒的な強さはない。

そのためにもまずはコスタリカ戦で勝ち点3を獲得する必要がある。ドイツ戦のような守る展開にはならないと予想でき、また戦い方が変わる。日本は明らかにこのW杯に抜けて秘策を用意しており、コスタリカ戦ではどのような戦いが見られるのか注目だ。