前回大会と比較した数字を基に考察
カタール・ワールドカップ(W杯)本大会は現地時間11月24日の試合までで、グループリーグの第1戦が全て終了。トータル16試合が行われて32チームが全て登場した。合計41ゴールが生まれた一方で、その中には大差の試合がある一方でスコアレスドローが4試合と、振れ幅の大きいスタートになった。
今大会の第1号ゴールは、20日の開幕戦でエクアドル代表のFWエネル・バレンシアが開催国カタール代表から決めた一撃になった。第1戦でハットトリックを達成した選手がいないために2得点がランキングのトップタイになるが、前述のバレンシア、イングランド代表FWブカヨ・サカ、フランス代表FWオリビエ・ジルー、スペイン代表FWフェラン・トーレス、ブラジル代表FWリシャルリソンが初戦で2ゴールしている。
16試合トータルでは41ゴール(1試合平均2.57ゴール)が生まれた。前回のロシアW杯では第1戦終了時の合計は38ゴール(1試合平均2.38ゴール)だったために、わずかに増加した。しかし、ロシアW杯では初戦で4得点以上したチームが5ゴールしたロシアだけだった一方で、今回はイングランドが6ゴール、フランスが4ゴール、スペインが7ゴールしている。この3チームだけで17ゴールして合計と平均を引き上げていると言える。
前回大会のロシア戦、今大会の強豪のゴールラッシュが生まれた3試合を除いて計算してみると、ロシアW杯では15試合で1試合平均2.2ゴール、カタールW杯では13試合で1試合平均1.62ゴールとなった。今大会では4試合がスコアレスドロー決着しているが、ロシアW杯では1試合もなかった。そうした意味では、全体的に見ればゴールシーンは少なくなっている傾向と言えるのかもしれない。ロシアW杯は全64試合が終わった時に、169ゴール(1試合平均2.64ゴール)が生まれていた。
力の差がハッキリした試合が散見された感のあるグループリーグ第1戦だったが、突破や敗退がかかってリスクを背負った攻撃も増え始める第2戦以降でゴールシーンは増えていくことになるだろうか。(FOOTBALL ZONE編集部)