昨日、パリで行われたFIFAの年間表彰「The Best」。
年間最優秀選手賞などは各国の代表キャプテンや代表監督が投票を行う。
だが、クロアチア代表のズラトコ・ダリッチ監督は投票を拒否した。その理由をこう説明している。
クロアチア代表に対するFIFAの態度に失望している。
なぜなら、我々は代表チームとして成し遂げた全てのことに基づいて、FIFAからこれまで以上のリスペクトを受けるに値すると強く信じているからだ。
我々はカタールW杯とUEFAネーションズリーグの両方でベスト4に入った唯一の代表チームだ。
世界最強のブラジルに勝ち、世界の一面を飾った我々は、フランスと並んで、直近のW杯2大会でメダルを獲得した唯一のチームでもある。
今年(2022年)、我々はパリでフランスを、コペンハーゲンでデンマークを撃破し、ブラジルとベルギーをW杯から敗退させた。EURO2020以降の23試合で負けたのはたったの2回だ。
それでも FIFA男子最優秀選手候補14人のリストを見てほしい。
偉大なルカ・モドリッチは別として、他のクロアチア人選手はどこにいるんだ?
最終リストに載った選手や監督を大いにリスペクトしているので、名前は挙げることはしない。
ただ、FIFAクラブW杯で優勝し、カタールW杯でも素晴らしかったマテオ・コヴァチッチは本当にこのリストに居場所がないのか?
ヨシュコ・グヴァルディオルの名前はどこにある?彼はほとんどの情報源でW杯とブンデスリーガの両方でトップ11にリストアップされている。
そして、ドミニク・リヴァコヴィッチはカタールでやったことを考えれば、FIFA最優秀GKの最終候補者5人に入ることがふさわしくないのか。
最優秀男子監督賞の最終候補者5人は、私が非常に尊敬する監督たちばかりだが…。
ただ、代表チームの監督が3人いて、そのなかにUEFAネーションズリーグのファイナル出場とW杯のメダル獲得を両方達成したのはひとりもいない。
モロッコの監督やW杯での彼らの成功には敬意を表するが、我々との対戦した2試合では、1度は引き分け、2度目はクロアチアが勝って銅メダルを獲得している。
スタッツと全体的な印象の両面から、ドミニクとヨシュコはW杯の最優秀GKとベストヤングプレーヤーとして表彰されるに値したことを忘れてはいけない(実際には、アルゼンチンのエミリアーノ・マルティネスとエンソ・フェルナンデスだった)。
W杯での試合時間帯や審判の質、特に準決勝の試合では、クロアチアに対するリスペクトが欠けていたと思う。
我が代表チームのピッチ上でのパフォーマンスとピッチ外での振る舞いは、我々が毎試合対戦相手に見せるのと同じリスペクトを払われるのにふさわしいはずと確信している。
もし、イングランド、ブラジル、スペイン、ドイツ、イタリアの選手や監督が、我々のような結果を出していたら、ありとあらゆるサッカー界の受賞候補に挙がっていたはずだ。
我々、我が代表チーム、我が選手たち、そして私自身に対して、もっと敬意を払って欲しい。なぜなら、2つのメダルを勝ちとった我々はそれ以上にふさわしいからだ。
FIFAは、クロアチアのような小国が世界の大国と戦えるという事実をアピールすべき。なぜなら、それはサッカー界全体にとって最も美しいメッセージになるからだ。
以上のことを考慮して、私は今年の投票プロセスに参加しないことに決めた。
とはいえ、受賞者の皆さんについては、当然の受賞を祝福したい。
特に素晴らしい4位となったルカのことをね。ただし、彼は私のなかでは常にナンバーワンだ。
クロアチアは昨年のW杯で3位、2018年大会は準優勝という結果を収めた。
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にもかかわらず、過小評価されており、FIFAからふさわしい扱いを受けていないと相当な不満を感じているようだ。