[カタール・ワールドカップ・グループステージ第2戦]日本 0-1 コスタリカ/11月27日/アフメド・ビン・アリー・スタジアム

【日本代表・総評】

 会心の逆転勝利を挙げたドイツ戦からスタメン5人を変更。もっとも吉田、遠藤、鎌田らセンターラインはそのままに2連勝を狙った。序盤こそ相手エリア内にボールを運べたが、守備時は5-4-1の形になるコスタリカの前に徐々に停滞。鎌田、上田らの苦戦も印象的だった。

 一方、後半は3-4-2-1に変えて攻撃の形を作ったが、チャンスをモノにできずにいると試合終盤にまさかの失点。必勝を期したゲームで勝点を落としたのは痛恨。これから始まるドイツ、スペインとのゲーム次第で状況は変わるが……。決定力、攻撃の質が大きな課題に。

【個人採点・寸評】
GK
12 権田修一 5.5
2試合連続でゴールマウスを守る。試合を通じてピンチらしいピンチはなく落ち着いて守備陣と連係したが、失点場面ではシュートを弾き出せず。
DF
2 山根視来 6(62分OUT)
別メニューが続く酒井に代わって嬉しいワールドカップデビューを飾る。守備面で激しく寄せて気合いのこもったパフォーマンスを披露。欲を言えばより攻撃面で違いを見せたかったか。

4 板倉 滉 6
吉田とともにコスタリカのカウンターに備えながら試合を進めた。粘り強い守備はドイツ戦に続いて見せる。もう少し縦パスは入れたかった。

5 長友佑都 6(HT OUT)
対面のマッチアップでは相手に突破を許さず。立ち上がりは果敢に攻め上がったが、その後はバランスを見た。当初から決まっていたか、ハーフタイムで交代。

22 吉田麻也 5.5
守備面でチームを鼓舞しながら後方からボールを展開しようと試みた。前半に効果的なフィードを見せた一方で、パスをズレるシーンも。失点場面ではつなごうとした判断が仇となったか。
MF
6 遠藤 航 6
守備面のインテンシティーの高さはさすが。もっともポゼッション時にはもう少しテンポよく前を狙いたかった。広範囲をカバーする力をこの日も示したが結果にはつながらず。

8 堂安 律 5(66分OUT)
ドイツ撃破の殊勲は果敢に仕掛けるも前半はボールロストも。調子の良さは感じさせたが、ゴールには絡めず、早めの交代となった。

13 守田英正 5.5
遠藤を後方に残しながら前方で相手のギャップを突こうと試みるも前半はなかなかパスが出てこず。それでも後半はよくボールを動かした。しかし、失点シーンでは難しいシチュエーションもクリアを仕切れずに奪われた。
15 鎌田大地 5
ドイツ戦にフル出場し疲労もあったか、ボールコントロールがらしくなかった。パスをタイミングよくもらえなかった面があったのはエクスキューズも、前半は攻撃を加速させられず。後半はシャドーで復調も88分のビッグチャンスも決め切れなかった。期待が大きかっただけに……。

24 相馬勇紀 5.5(83分OUT)
山根、上田とともにこちらもワールドカップデビュー。左サイドから突破を狙う姿勢は好感も、相手に引っかかるシーンも。守備にもよく走ったが、欲しかったのは結果だった。FKは惜しかったが。

FW
21 上田綺世 5(HT OUT)
ストライカーとしての役割を任されるもコスタリカの力強い守備に苦戦。ワールドカップデビュー戦は不完全燃焼のまま、ハーフタイムで交代に。
交代出場
FW
18 浅野拓磨 5.5(HT IN)
ドイツ戦で決勝弾を挙げた男は後半開始から登場。ハイプレスで貢献しながらゴールへと迫った。しかし、好機を仕留め切れず。

DF
26 伊藤洋輝 5.5(HT IN)
3バック変更に伴い出場。左サイドからパスを供給した。三笘らと連係しながら攻撃を展開しようとしたが、奏功せず。失点シーンではラインを少し下げてしまったか

MF
9 三笘 薫 5.5(62分 IN)
1点が欲しい状況でピッチへ。88分など深い位置をえぐったプレーは彼の真骨頂だが、得点にはつながらなかった。
MF
14 伊東純也 5.5(66分IN)
右サイドで攻撃を活性化。70分のエリア直前で倒されたプレーは惜しかった。それでも救世主にはなれず。

MF
10 南野拓実 ―(83分IN)
失点直後に送り出された。86分のチャンスではシュートは打てず。

監督
森保 一 5
ドイツ戦で光った手腕がこの日は不発。後半からのシステムチェンジはまずまず機能も、スタメン選び、交代策などはピリッとしなかった。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト特派)

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。

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