モロッコがベルギーを下した

今大会は各グループで波乱が起きている。アルゼンチンがサウジアラビアに敗れ、ドイツが日本に屈している。その日本もコスタリカに負けており、予想ができない。

その中でもグループFは大会が始まる前から波乱が起きるのではないかと言われていた。

ベルギー、クロアチア、モロッコ、カナダがいるグループFで波乱が起きたのは第2節だ。初戦カナダに勝利したベルギーとクロアチアに引き分けたモロッコが対戦。前半はベルギーペースだったが、後半から徐々にモロッコの攻撃回数が増え、73分に先制。後半アディショナルタイムにもゴールが生まれ、0-2とモロッコがFIFAランキング2位のベルギーを下した。

クロアチア対カナダの一戦は4-1でクロアチアが勝利しており、2節終了時のグループFは1位がクロアチア、2位がモロッコ、3位がベルギー、4位がカナダとなっている。次節はクロアチア対ベルギー、カナダ対モロッコとなっており、ベルギーが決勝トーナメント進出を逃す可能性がある。

ベルギーは大会前から指摘されていた問題が顕著に出てしまっている。まず攻撃はケビン・デ・ブライネ頼りであり、モロッコ戦で先発したエデン・アザール、ミシー・バチュアイでは脅威にはなれない。後半からロメル・ルカクが投入されたが、パッとせずコンディションは万全ではないようだ。

次に守備だ。未だにトビー・アルデルヴァイレルトとヤン・フェルトンゲンが1番手であり、彼らに続く存在がいない。アルトゥール・テアトルやヴァウト・ファエスという期待できるDFはいるが、まだ若く中堅世代が育たなかった。

前回のW杯・ロシア大会ではブラジルを撃破し3位と旋風を巻き起こしたベルギー。しかし黄金世代の高齢化、次に続く選手の不在もあって以前のような怖さがない。クロアチアはルカ・モドリッチを中心に安定感のあるチームであり、ベルギーはグループステージで姿を消してしまうのだろうか。