コスタリカ戦を反省「少し大胆さにかけてしまった」

 カタール・ワールドカップ(W杯)グループEの最終戦を前に、日本代表はスペイン代表に次ぐグループ2位にいる。このままの順位でいけば、決勝トーナメントに進出できるが状況は決して芳しくない。

 初戦でドイツ代表に2-1と勝利したものの、第2戦でコスタリカ代表に0-1と敗れたことで、2試合で獲得した勝点は「3」にとどまった。3位のコスタリカは勝点3、スペインと引き分けたドイツは勝点「1」となっている。最終節ではコスタリカとドイツが対戦し、勝った方は日本の現在の勝点「3」を超えることとなる。そのなかで日本はグループ最強と目されるスペインと対戦するのだ。

 最低でも勝点1を確保しなければいけなかったコスタリカ戦で敗れたことは、大きく響いてくる。その試合に先発出場したMF堂安律(フライブルク)は「引いてくる相手でしたし、守りを固められましたし、かなり難しい展開になりましたけど、少し大胆さにかけてしまった印象がある。ボールを持てた分、ボールを持っている時に仕掛けられたらよかった。少しゆっくりポゼッションをしすぎたと思います」と、反省した。

 それでもスペイン戦に向けては、「最高の状況」と語った。

「自分たちが招いてしまったこういう状況ですが、ポジティブに捉えると最高の状況。日本時間は朝の4時になるので、かなり(起きて見るのは)難しい状況になりますが、この最高の状況を日本の国民なら見てくれると思うので、その期待に応えたいと思うし、この状況で燃えない男は、このメンバーにいないと思う。本当に全力を出し切りたい。普通の感覚とは違った26人がいるので。日本を背負ってここに来ているので、ここで縮こまっている人はいないと思う」とチーム全員が、打倒スペインに燃えていると明かした。

 W杯を戦うなかでも、あらためて日本を背負っている自覚が強くなっている。「本当にいろんな人からメッセージをもらいますし、日本国民の皆さんも『もう一度夢を見せてくれ』と願っていると思う。しっかりここでスペインを倒し、奇跡じゃなく、必然だったと思わせるように僕たちは準備するだけ。朝の4時キックオフで、起きて見るのは辛いかもしれませんが、本当に力になるので、ぜひ応援してくれたら嬉しいと思います」と、呼びかけた。(FOOTBALL ZONE特派・河合 拓 / Taku Kawai)