覚醒したガクポの勢いが止まらない

MATCH 36 グループA 第3節 
2022年11月29日18:00キックオフ(会場:アル・バイト・スタジアム)
オランダ 2-0 カタール

引き分け以上で決勝トーナメント進出が決まるオランダ代表と、開催国として3連敗だけは避けたいカタール代表の一戦。

カタールはこれまでと変わらずアリ&アフィーフの2トップに攻撃を託し、一方のオランダは負傷の影響で途中出場が続いていたエースのメンフィス・デパイが先発に復帰。デパイの完全復調は決勝トーナメントへ非常に重要な要素となり、オランダとしては勝ちを狙うと同時にベスト16の戦いへ向けた準備を進める考えもあっただろう。

この一戦に懸けるモチベーションが異なる両チームの戦いは、またもこの男から動く。26分、デパイ、クラーセンと細かくボールを繋いでバイタルエリアを崩したオランダは、最後に拾ったガクポが右足で強烈なミドル。これがゴール右隅に決まり、オランダがガクポの3試合連続得点で先制に成功する。ガクポの覚醒もグループステージでの大きな収穫で、ベスト16の戦いでも欠かせない存在となるだろう。

[W杯マッチ36]開催国は3戦全敗で姿を消す…… グループA最終戦はオランダが磐石の戦いで首位突破
またも強烈なシュートを叩き込んだガクポ photo/Getty Images

カタールは最後まで粘るも、オレンジの壁を崩せず敗北

カタールも意地を見せたいところだが、オランダの守備陣が立ちはだかる。第2戦のエクアドル戦では相手に押し込まれて守備陣も崩れてしまったが、この日はファン・ダイク、アケ、ティンバーの3バックを軸に懸命に体を張って得点を許さない。

すると49分、オランダはクラーセンがクロスを入れると、デパイが右足でシュート。これは弾かれたが、こぼれたところに中盤からデ・ヨングが詰めて2-0。後半の早い時間帯に追加点を奪う理想通りの展開となった。

その後もハンドの判定で取り消されたが、67分には相手最終ラインの裏に抜け出したヤンセンからベルハイスへの冷静な横パスが通ってネットを揺らしたり、終盤にもベルハイスのシュートがバーを直撃したりと、チャンスは作れていたオランダ代表。最初の2試合は攻撃もどこか噛み合わないところがあったが、今日のゲームで手応えを掴めたか。

一方のカタールも最後まで諦めない姿勢は見せたが、オレンジの壁を崩せず0-2で敗北。オランダは勝ち点を7に伸ばしてグループAを首位通過。カタールは3連敗で大会を終えることになった。

[W杯マッチ36]開催国は3戦全敗で姿を消す…… グループA最終戦はオランダが磐石の戦いで首位突破
オランダは大会前の予想通りグループAを首位で通過 photo/Getty Images

[スコア]
オランダ 2-0 カタール

[得点者]
オランダ
26分 コーディ・ガクポ
49分 フレンキー・デ・ヨング


カタール


[ポゼッション]
オランダ53% カタール36% 中立 11%

[シュート数]
オランダ12本 カタール6本

[枠内シュート]
オランダ4本 カタール4本

[イエローカード]
オランダ 1枚

ネイサン・アケ

[レッドカード]
なし


[ラインナップ]

オランダ

フォーメーション:[3–5-2]

監督:ルイ・ファン・ハール

GK
アンドリエス・ノペルト(ヘーレンフェーン)

DF
ユリエン・ティンバー(アヤックス)
フィルジル・ファン・ダイク(リヴァプール/イングランド)
ナタン・アケ(マンチェスター・C/イングランド)

MF
ダフィ・クラーセン(アヤックス)
ダレイ・ブリント(アヤックス)
マルテン・デ・ローン(アタランタ/イタリア)
フレンキー・デ・ヨング(バルセロナ/スペイン)
デンゼル・ダンフリース(インテル/イタリア)

FW
メンフィス・デパイ(バルセロナ/スペイン)
コーディ・ガクポ(PSV)

交代出場
66分 ダフィ・クラーセン→ステフェン・ベルフハイス(アヤックス)
66分 メンフィス・デパイ→フィンチェント・ヤンセン(アントワープ/ベルギー)
82分 コーディ・ガクポ→ボウト・ベグホルスト(ベジクタシュ/トルコ)
82分 マルテン・デ・ローン→トゥーン・コープマイネルス(アタランタ/イタリア)
86分 フレンキー・デ・ヨング→ケネス・テイラー(アヤックス)


カタール

フォーメーション:[5-3-2]

監督:フェリックス・サンチェス

GK
メシャール・バルシャム(アル・サッド)

DF
イスマイル・ムハンマド(アル・ドゥハイル)
ペドロ・ミゲル(アル・サッド)
ブーアッラーム・フーヒー(アル・サッド)
アブドゥルカリーム・ハサン(アル・サッド)
ホーマム・アフメド(アル・ガラファ)

MF
ハサン・アル・ハイドゥース(アル・サッド)
アブドゥルアジズ・ハテム(アル・ラーヤン)
アサム・マディボ(アル・ドゥハイル)

FW
アルモエズ・アリ(アル・ドゥハイル)
アクラム・アフィーフ(アル・サッド)

交代出場
64分 ハサン・アル・ハイドゥース→アリ・アサダッラー(アル・サッド)
64分 アサム・マディボ→カリム・ブディアフ(アル・ドゥハイル)
64分 アルモエズ・アリ→ムハンマド・ムンターリー(アル・ドゥハイル)
85分 イスマイル・ムハンマド→ムサーブ・キディル(アル・サッド)
85分 アブドゥルアジズ・ハテム→アーメド・アラーッディーン(アル・ガラファ)