鎌田はドイツ戦、コスタリカ戦の出来に「納得いっていない」

 正体不明の何かに悩まされている。日本代表MF鎌田大地(フランクフルト)は、カタール・ワールドカップ(W杯)のドイツ代表戦(2-1)とコスタリカ代表戦(0-1)のグループリーグ2試合に先発出場した。しかし、今回のチームの軸になることが期待される男は、本来のパフォーマンスを出し切れていない。

「自分の2試合のプレーは納得いっていない。僕自身はもっと自分ができると分かっている。間違いなくできると思うので、残り1試合で変えていきたい」と言う15番は、特にコスタリカ戦については、「今シーズンの自分からは信じられないほどイージーなミスが多かった」と自分でも振り返るように、精彩を欠いた。

 スペイン代表戦では、本来のプレーを見せることが期待される鎌田だが、その原因を考えても答えが出ないという。

「スタジアムの雰囲気だったり、自分のコンディションが悪かったり、どこかが痛かったりというのは全くない。実際、常にトップレベルで3シーズン、プレーしてきたので、そういう問題じゃない。僕も考えましたけど、それが分からない。僕の今のレベルで通用しない相手じゃないと思う。スタジアムの雰囲気はチャンピオンズリーグ(CL)やヨーロッパリーグ(EL)の決勝トーナメントもいい。コンディションは毎週2試合、ほとんどフルでプレーしてきたので、問題ないと思う。実力がすごく相手のほうが、レベルが高いわけでもない。考えましたけど、特に分からなかった」

 その正体を突き止めるためには、スペイン戦だけではなく、より長くW杯に戦わないといけないだろう。日本はスペインに勝てば、決勝トーナメントに行ける。「この試合は結果がすべて。自分たちで、どっちにでも変えられる。他力じゃなくて、自分たちが勝てば上がれる。自分たちの中にすべて懸かっている。自分はチャンスがあると思うし、自分たちを信じてやり続けていくだけ」と、決意を語った。(FOOTBALL ZONE特派・河合 拓 / Taku Kawai)