【FIFA ワールドカップ カタール 2022・グループA】エクアドル1-2セネガル(日本時間11月30日/ハリファ インターナショナル スタジアム)
まさに「死闘」と呼ぶに相応しい激戦だった。ラウンド16進出のためには勝利しかないアフリカ王者のセネガル。厳しい状況を跳ね返して勝ち取った勝利に安堵してか、両軍の選手が涙する中、人目をはばからずセネガルのシセ監督が男泣き。「もらい泣きする」「これがW杯の重み」など、感動の声が続々と寄せられる一幕があった。
エクアドル代表は開幕戦でカタールに勝利し、2節にはオランダを相手に勝ち点1を拾うなど今大会のダークホース的な存在で注目を集めていた。対するセネガル代表は初戦でオランダ代表に敗れた後、2節のカタール戦で勝利。エクアドル代表は勝ち点4、セネガル代表は勝ち点3で、グループステージ突破を賭けて運命の決戦に挑んだ。
前半終了間際にPKから先制することに成功したセネガル代表だったが、67分にエクアドル代表に追いつかれて試合は振り出しに。それでも70分にキャプテンのクリバリにゴールが生まれ、それを守り切る形で勝利した。
試合終了の笛が鳴った瞬間、あと1ゴールさえ決めることができれば2006年大会以来の決勝トーナメント進出が決まっていたエクアドル代表の選手の中には、悔しさのあまりピッチ上に倒れて涙を流す選手が続出。しばらく起き上がることのできない選手もいた。
一方、勝利したセネガル代表は歓喜に沸いた。セネガル代表は快進撃が予想された前回大会も決勝トーナメント進出を逃しており、同国にとっては2002年日韓ワールドカップ以来、20年ぶりとなるベスト16入りとなった。この快挙に20年前にセネガルが初めてベスト16入りを果たしたときに選手だったシセ監督は人目をはばからず男泣きを見せた。
この様子を見たABEMA解説の水沼貴史氏は「死闘ですね。こういうところで泣いているのはあまり見たことがない」とコメント。視聴者からも「ドラマやな」「ナイスゲーム」「これがW杯の重み」「もらい泣きする」など感動の声。さらに激闘を演じた両軍に対する称賛の声が続々と寄せられた。
両軍の選手や監督、スタッフの目から流れる涙を見ると、4年に1度しか開催されないW杯の大きさ、重みを再認識させられた。エクアドル代表を退けて決勝トーナメントへと駒を進めるセネガル代表の次なる目標はベスト4だ。どのアフリカ諸国が成し遂げたことのない準決勝進出へ、テランガのライオンたちは歩みを進める。(ABEMA/FIFA ワールドカップ カタール 2022)