国境を越えた“場外乱闘”が発生しているようだ。
28日に行なわれたカタール・ワールドカップ(W杯)のガーナ戦で、0-2から同点に追いつくなどの驚異的な粘りを見せた韓国代表。最終的に2-3の惜敗で勝点を上積みできなかったものの、その健闘には世界の中立ファンから称賛の声が挙がっていた。
一方で、中国のポータルサイト『捜狐』は「前半だけで2失点、アジアの奇跡は終わったのか」と題した記事内でこう切り捨てている。
「優れた身体条件を備えたアフリカチームと比較すれば、(韓国は)弱小国だった」
基本的には中立の立場である第三国のメディアによる批評は、サッカーの世界では日常茶飯事。時に正鵠を得ない批判も散見されるが、当事者ではないからこそ手心を加えずに切り込み、本質をズバッと突いているケースも少なくない。
【動画】「明らかに手に当った」韓国サイドが批判したガーナの先制ゴール!
だが、傷口に塩を塗るような指摘に対してか、はたまた「弱小国」というワードが逆鱗に触れてしまったのか。韓国通信社『NEWSIS』は30日付けの記事で、捜狐にこう“応戦”している。
「(捜狐が)別の記事で『韓国は2002年、(疑惑の判定など)ホームの恩恵があったから準決勝まで進出した』、『20年が過ぎ、韓国サッカーは報復されている』と叫んだ」と綴り、ガーナ戦というよりW杯に関連付けてか、中国サッカー界が直面する厳しい現実に言及したのだ。
「韓国サッカーチームを批判した中国は2002年大会を除き、一度もワールドカップに出場していない。今大会も予選敗退だった」
同じアジア勢、互いの代表チームの健闘や発展を願えないものなのか……。グループHの3位につける韓国代表(勝点1)は12月2日(日本時間3日0時キックオフ予定)、すでに16強入りを決めているポルトガル代表(勝点6)と対戦する。
構成●ワールドサッカーダイジェスト編集部