ポーランド戦での先発に注目したい

35歳となったリオネル・メッシ最後のFIFAワールドカップは波乱の幕開けとなった。

グループステージ初戦でサウジアラビアと対戦するも、1-2の逆転負け。サウジアラビアが大物食いを達成しており、アジアに勢いをもたらした。

続く2戦目は曲者メキシコで、メッシが64分にゴールを挙げるも、なかなか相手を引き放せない。そこで途中出場からダメ押し弾を決めたのが、MFエンソ・フェルナンデスである。

アルゼンチンのリーベル・プレートで育った逸材で、今夏ベンフィカへステップアップしている。欧州には問題なく適応しており、その活躍もあって今回カタール行きを掴んだ。

アルゼンチンでは途中出場からの出番が多く、初戦サウジアラビア、2戦目のメキシコ共にベンチスタートとなっている。

ポジションは中盤であり、アルゼンチンでは守備的MFの位置からビルドアップや守備でチームを支える。得点の場面は左サイドのCKからフェルナンデスがボールを受け、ペナルティエリア左から右足を振り抜いて、ゴールネットを揺らした。ゴール右隅を狙うコントロールショットであり、スーパーゴールでメキシコを突き放した。

米『ESPN』はグループステージ最終戦ポーランド戦でこのフェルナンデスを先発させるべきだと主張する。

同メディアが分析するアルゼンチンがこのカタールで苦戦している理由はいくつかあり、その一つが後方から前線へのボールの供給がイマイチという点だ。

アルゼンチンの主役はメッシだが、彼らを支える3人の黒子がいて、それがロドリゴ・デ・パウル、レアンドロ・パレデス、ジオヴァニ・ロ・チェルソだ。デ・パウルは推進力のあるドリブルでボールを運び、パレデスは攻撃を潰して鋭い縦パスを供給する。ロ・チェルソはメッシと連携してショートパスでリズムを作る。この3人がいればメッシは攻撃に集中できるが、ロ・チェルソは負傷でメンバー外、パレデスはコンディション不良で2戦目のメキシコ戦に出場しなかった。そうなることでアルゼンチンは機能不全を起こし、思わぬ苦戦を強いられることに。

リオネル・スカローニ監督はメキシコ戦でギド・ロドリゲスをパレデスの代わりに先発させた。守備で活躍するMFだが、ボールを動かすという点ではそれほど輝けない。そこでフェルナンデスの出番だ。守備強度はもちろんのこと、ボールを運ぶ技術も高い。前線に顔を出してパスコースを増やすこともでき、アルゼンチン全体に余裕をもたらす。

ポーランド戦ではこのフェルナンデスが先発となるのだろうか。実力は十分であり、レアル・マドリードが狙っているといった話も聞こえてくる。ジュード・ベリンガム獲得失敗時のプランBとされており、これほど豪華な2つ目の選択肢はない。

メッシのラストイヤーに現れた魅力的な21歳。メキシコ戦のゴールで勢いに乗っているはずで、ポーランド戦での活躍に期待だ。