日本代表を率いる森保一監督が、FIFAワールドカップカタール2022・グループE第3節スペイン代表戦の前日会見に臨んだ。
森保監督は冒頭、「準備期間である3日間、明日のスペイン戦に向けて、チームとしていい準備ができていると思います。選手たちには明日、プレッシャーがかかる試合だとは思いますが、自分たちの力を信じて、仲間を信じて、戦いに臨んでほしい。重要な試合に変わりはないですが、選手たちが普段やっている力を100パーセント出してくれれば、結果はついてくると思います。思い切ってプレーしてほしいと思いますし、スタッフの一人としてサポートしたい。サポーターの皆さん、国民の皆さんに喜んでいただける結果を出せるよう、明日の試合をチーム一丸となって戦い抜きたいです」と意気込みを示した。
スペイン代表については、「スペインは非常に戦術的に、テクニカルに戦える素晴らしいチーム。ルイス・エンリケ監督のもと、ダイナミックさとテクニカル、戦術的な部分をすべて持ち合わせる素晴らしいチームだと思っています」とコメント。昨年夏にはU-24日本代表を率いて東京オリンピック準決勝で対戦しており、「選手、私含め、悔しい思いから成長を誓って、ここにいるところもあります。今回の対戦で今度は我々が喜べるような結果を目指して戦いたいと思っています」とリベンジを誓った。
さらに森保監督は、「スペインのサッカーをA代表から育成も見させていただいて、国のサッカーとして一貫したサッカーを継続してやられているプレーモデルの重要性や大切さをこれまでも素晴らしいと思って見させてもらいました。東京五輪チームのスペイン代表の選手が何人もA代表に入っていますし、明日の対戦でも育成からトップへとどういう流れできているのかも試合で感じさせてもらいたい。1戦目のドイツ同様、W杯優勝経験国であるということ。2050年までに優勝をすると目指している中、どのように目指していくべきか学べると思うので、勝利を目指すとともに、我々がどうあるべきかを考えながら試合に臨みたいです」と、結果以外にも学びを得られる一戦になると語っている。
ドイツ代表戦では後半の采配的中で見事な逆転勝利を収めたが、コスタリカ代表戦は振るわず0-1の敗戦。森保監督に対する風当たりも180度変わったが、「称賛も批判もあると思いますし、手のひら返しをされるのは、勝負の世界ですので当たり前のことかなと思っています。できれば批判はされたくないですけど、称賛も批判も含めて、国民の皆さんにサッカーに関心を持ってもらえる、サッカーという協議を認識してもらえる、議論してもらえることを非常に私自身嬉しく思っています」と、サッカーが日本人の生活に浸透している証拠だと胸を張った。
「議論は自由ですし、見方も自由ですし、自分の思いをぶつけてほしいです。喜ぶのもストレスをぶつけるのも、すべてが嬉しいと思っています。私自身、選手にも伝えていますが、我々が日本の代表として世界の舞台で戦う上で、日本人の魂と誇りを持って、日本のための戦いに挑むことは共有出来ていると思いますし、サポ―ター、国民のみなさんに喜んでいただくために日々努力して全力でやるだけ。選手たちには自分たちの価値を上げる、日本サッカーの価値を上げるという思いを持ってプレーしてもらい、国民、サポーターのみなさんに勝利をお届けして喜んでいただき、元気や勇気を与えて、選手たちが粘り強く戦う姿を見ていただきたいです」
ドイツ代表に続いてスペイン代表を破ってのグループステージ突破となれば、世界的に見ても偉業となる。森保監督は、「スペイン戦に臨めること、そしてこの状況を本当に幸せに思いますし、喜びに感じています。プレッシャーはなくて、あるとすれば自分たちの力を発揮できるかどうか、出し切れるかどうか後悔することなくというプレッシャーはありますが、明日のスペイン戦勝利を目指して、グループリーグ突破を目指して戦えることしか考えていません。世界の強豪とW杯で優勝した経験がある国と真剣勝負できることを幸せに思って戦いに臨みたいです」と改めて意気込みを示した。
日本代表vsスペイン代表は日本時間12月1日28時(12月2日4時)キックオフ。フジテレビ系列/ABEMAで生放送される。