優勝候補筆頭の理由
ブラジル代表は4年前のFIFAワールドカップ・ロシア大会でも優勝候補と言われていたが、当時は準々決勝でベルギーに敗れてしまった。そしてこのゲームを累積警告の影響で欠場していたのがMFカゼミロだ。
4年前もカゼミロは絶対の主力だったが、出場停止となったベルギー戦では代わりにフェルナンジーニョがアンカーに入っている。フェルナンジーニョも一流の守備的MFではあるが、あくまで1番手はカゼミロだ。当時の準々決勝ではベルギー代表MFケビン・デ・ブライネに強烈なミドルシュートも決められたが、カゼミロがいれば結果は変わっていたかもしれない。
あれから4年。レアル・マドリードでも成功を続け、カゼミロは世界最高の守備的MFの1人として君臨している。もちろん今大会もセレソンの主力であり、グループ第2戦のスイス戦では貴重な決勝ゴールも奪って見せた。ここまでイエローカードもなく、本人も4年前の苦い記憶からカードトラブルには気を配っていることだろう。今大会こそは決勝トーナメントでこそカゼミロの力に頼りたい。
英『BBC』によると、カゼミロも今のチームが4年前より選択肢が増えたと手応えを口にしている。チームはクリーンシートで2連勝、さらには自身もゴールを記録するなど、カゼミロにとっては最高に近いカタール大会のスタートだ。
「僕の最初の目的は後方にいる選手をサポートし、火を消すことだ。守備的な相手と対戦する際には、何が起きているのか理解しないとね。最初の任務は守備だけど、ゴールを狙うチャンスがあればそれも重要な仕事だ。4年の時が経って新しい選手も加わり、今は幅広い選択肢があると思う。プレイスタイルを変えることもできるし、2018年の頃より選択肢が多いのは間違いない」
残念ながらネイマールが負傷してしまったが、前線にはヴィニシウス・ジュニオールやガブリエウ・マルティネッリなど若い才能も入ってきている。守備の方もカゼミロ、チアゴ・シウバら経験豊富な選手を軸に安定しており、優勝候補筆頭で間違いないだろう。