現地時間11月30日に開催されたカタール・ワールドカップ(W杯)グループステージ(C組)の第3戦で、ポーランドはアルゼンチンと対戦。後半の2失点で0-2と敗れたものの、なんとか2位に滑り込み、決勝トーナメント進出を果たした。

 この一戦で注目を集めているのが、前半にアルゼンチンに与えられたPKだ。

 フリアン・アルバレスのクロスにヘッドで飛び込んだリオネル・メッシの顔に、ボールをかきだそうとしたポーランドのGKヴォイチェフ・シュチェスニーの手が直撃。オンフィールドレビューの末にPKとなったのだが、守護神の一連の動作の中での接触で、接触自体もそこまで激しいものではなかったため、判定に疑問の声が噴出しているのだ。

 それでも背番号1は、PKの場面ではメッシのキックを見事にストップ。スーパースターの3試合連続ゴールを阻んだ。
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 英紙『Daily Mail』によれば、シュチェスニーは試合後に「いや、僕は(PKが与えられるとは)思っていなかった」と、疑惑のPKを回想。判定を待つ間のメッシとのやり取りを、ユーモアたっぷりに明かした。

「僕らはペナルティの前に話したんだけど、そこで僕は『ペナルティが与えられないほうに100ユーロ賭けられる』と言ったんだ。だからメッシに対する賭けに負けたんだよ。ワールドカップでそれ(賭博行為)が許されるかどうかは分からない。おそらく罰せられるだろうね。今はどうでもいいや」

 PKを巡る判定は自分たちに味方しなかったが、運は味方につけたようだ。

「今大会では2回、幸運に恵まれたよ。自分の力も少しはあるが、メッシのペナルティをセーブするためには、ある程度、運も必要なんだ」

 決勝トーナメント1回戦の相手は前回王者フランスだ。シュチェスニーはキリアン・エムバペをはじめとするタレント軍団の攻撃を抑え込み、36年ぶりの16強入りに沸く母国にさらなる歓喜を届けられるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部