会見での森保監督の発言の取り上げる「相手に敬意を払うことは決して悪いことではないが…」

 森保一監督が率いる日本代表は、12月1日(日本時間2日4時)にカタール・ワールドカップ(W杯)グループリーグ第3戦でスペイン代表と対戦する。米スポーツ専門局「ESPN」では森保監督の言葉を引き合いに出しつつ、日本がヨーロッパに対する敬意を払いすぎているのではないかと警鐘を鳴らしている。

 日本はW杯初戦のドイツ代表との一戦で2-1と大金星を挙げた。しかし続く第2戦で、初戦にスペインに0-7で大敗したコスタリカ代表相手に0-1の敗戦と厳しい結果となった。自力で決勝トーナメント進出を決めるためには、スペインへの勝利が必要となっている。

 米スポーツ専門局「ESPN」は、森保監督の発言に注目。スペイン戦の前日会見で「世界のゴールデンスタンダード」と日本の指揮官がヨーロッパサッカーへの賛辞を口にしたことを伝え、「謙虚であること、相手に敬意を払うことは決して悪いことではないが、その過度な一般化は劣等感となりかねず、開始の笛が鳴る前から自分たちはすでに負けているのだと選手たちを思い込ませてしまう」と危惧している。

 同メディアは「相手を立てることで、森保監督は自国の選手たちに敬意を示すことを忘れている」と厳しい見立てを立てつつ、日本選手の持つ“可能性”を評価している。「吉田麻也や長友佑都のような100キャッププレーヤー、アーセナルのDF冨安健洋や元リバプールの南野拓実のように世界のビッグクラブで活躍した選手、そして久保建英、三笘薫、堂安律といった新星たちがいる」とヨーロッパで活躍する選手を挙げ「ドイツを破ったチームは、コスタリカ戦でも簡単に勝点3を手にすることができたはずだ」と第2戦の不甲斐なさを伝えた。

 そのうえで「常連の強豪国と常に肩を並べるには、まだ少し距離があることは否定できない」としながらも「トーナメントという環境、特にW杯のような大会ではスペインのような強豪国に簡単に奇襲をかけることができる」と大会の持つ特性を挙げ、「彼らはすでにドイツ戦でそれをやってのけたはずだ」と日本にはその“ポテンシャル”があると指摘している。

 報道では最後に「森保監督はスペインを倒すために、選手たちに自分たちを信じることを求め、同じような自信と意思を持って選手たちを送り出せばいい」とアドバイスを送っていた。(FOOTBALL ZONE編集部)