[カタール・ワールドカップ・グループステージ第3戦]日本2-1スペイン/12月1日/ハリファ・インターナショナル・スタジアム

【日本代表・総評】

 今大会初めて3-4-2-1でスタート。ボールを持たれることを前提に守備時は5-4-1の形でスペインを迎え撃ったが、11分に先制点を奪われるなど前半は非常に苦しい出来。それでも後半頭から堂安、三笘を投入すると見違えるパフォーマンスを披露。ゲームプラン通りだったのかもしれないが、前半と後半で内容がまったく変わっただけに、評価も非常に難しいゲームに。それでもワールドカップでスペインを破る、ドイツ戦に続く大金星!!  スタジアムが大いに沸いた。

【W杯PHOTO】日本 2-1 スペイン|堂安&田中のゴールで逆転勝利!堂々の首位通過でベスト16進出!

【個人採点・寸評】
GK
12 権田修一 6
11分にモラタにヘッドで決められて失点。つなぐ意識は感じられたが、上手くいかないシーンも。ただ後半はよく守った。
DF
3 谷口彰悟 6.5
勝負のスペイン戦で遂にワールドカップデビューを飾る。3バックの左でプレーし、43分には渾身のシュートブロック。激しくいったところを何度かファウルを取られ、前半でイエローカードを1枚受けたが、後半もよく身体を張った。

4 板倉 滉 6.5
失点シーンでは後方にいたモラタにヘッドを許した。ハードなマークはここ2試合通りだったが、この日はマークに付きづらい場面も。それでも後半はよく跳ね返した。

22 吉田麻也 6.5
イエローカードを受けた際にはしっかり審判に抗議。前半はチームが難しい出来だったが、後半はしっかり最終ラインをコントロールした。最後の一線でしっかり身体を張った。
MF
5 長友佑都 5.5(HT OUT)
左ウイングバックとして先発。左サイドのスペースを埋めたが、攻撃時には上手く絡めず。予定通りだったのかハーフタイムで交代。

11 久保建英 6(HT OUT)
よくディフェンスに走り、相手のパスコースをケア。カウンターにも顔を出したが、ハーフタイムでベンチに下がった。

13 守田英正 6.5
奪うところまでは良かったが、前半はそこからのつなぎがいま一つ。それでも守備での寄せで味方を助け、後半は素晴らしいプレー。
14 伊東純也 6.5
前半は低い位置に押し込まれた。しかし後半頭には一気呵成に前へ。堂安をサポートしながらゴールに貢献した。

15 鎌田大地 5.5(68分OUT)
3試合連続での先発でやはり疲れがあったか……。前半はプレーに張りがなく、不完全燃焼。後半は守備で頑張ったが、早めの交代に。

17 田中 碧 7(87分OUT)
前半は苦しいパフォーマンスも、後半は見違えるようなプレー。逆転弾も奪い、チームに勝利をもたらした。

FW
25 前田大然 6(62分OUT)
評価が難しいプレーヤーのひとり。前半はチェイシングに走ったが、ポストプレーの精度は欠いた。だが、後半の2得点は彼の追い込みがあったからこそ。
交代出場
MAN OF THE MATCH
MF
8 堂安 律 7.5(HT IN)
後半頭から出場すると、チームを乗せるゴールを奪取!! 2点目にも絡み、勝利の立役者に。

MF
9 三笘 薫 7.5(HT IN)
ギリギリのボールを折り返して田中のゴールをアシスト。左サイドで攻守に走りまくった。

FW
18 浅野拓磨 6(62分IN)
カウンターの先導役に。69分の決定機は仕留め切りたかったが、よくボールを追った。
DF
16 冨安健洋 6.5(68分 IN)
守備の対応力はさすが。負傷明けで状態が心配されたが、右サイドに蓋をした。

MF
6 遠藤 航 ―(82分IN)
右膝痛で全体メニューに不在だったが、スクランブルで出場。ゲームをしっかり締めた。

監督
森保 一 7
スペイン対策として3-4-2-1を採用。前半の出来は褒められたものではなかったが、ハーフタイムでの交代策が見事に的中!! 堂安、三笘らがチームに勢いをもたらした。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト特派)

※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を及第点とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。