サッカー日本代表は5日、FIFAワールドカップ・カタール大会(カタールW杯)決勝トーナメント1回戦でMFルカ・モドリッチ(レアル・マドリード)ら擁するクロアチア代表と対戦する。この一戦を前に、かつてサンフレッチェ広島在籍時に森保一監督の指導を受けていたクロアチア人のミハエル・ミキッチ氏が同監督のゲームプランに言及した。
日本代表はグループリーグでドイツ代表やスペイン代表に逆転勝ち。W杯優勝候補相手に金星をあげた一方、守備ブロックを敷いたコスタリカ代表相手には敗れている。一方でロシアW杯準優勝のクロアチア代表は、初戦でモロッコ代表相手に引き分け。2戦目でカナダ代表を4-1で下したが、2日の最終戦・ベルギー戦は0-0で終了。1勝2分・勝ち点5とグループF・2位で決勝トーナメントへ進出している。
森保一監督はクロアチア戦の前日会見で、延長戦に突入した際の交代策やゲームプランの一部を公開。120分での決着を視野に入れているとみられるが、この発言をミキッチ氏は警戒している。
同氏はクロアチア国営放送の番組出演時に「森保一監督は、明らかに延長戦を意識している。延長戦でチャンスがあると思っているはずだ。彼はクロアチア代表が優勝候補であることを理解しているが、同時に延長戦に持ち込む方向で試合を進めることに期待しているかもしれない」と、かつての恩師の考えを分析。
その上で「私個人の意見としては、(クロアチア代表にとって)延長戦突入は好ましくない。日本代表には若い選手が多く、その点でアドバンテージを持つことができるからだ」と、クロアチア代表に対して90分間で勝負を決めるように求めた。
森保一監督と師弟関係を築き、サンフレッチェ広島のJ1優勝に貢献したミキッチ氏。日本代表監督もミキッチ氏からクロアチア代表へのアドバイスが行われていないか警戒するなど、水面下で情報戦が繰り広げられている。