ベンゼマ不在でもこの火力だ

FIFAワールドカップ・カタール大会は決勝トーナメントがスタートしており、ラウンド16はすでに半分が終わっている。オランダ、アルゼンチン、フランス、イングランドが勝ち上がりを決めた。

どのチームも優勝に値するが、その中でもフランスは頭一つ抜けているか。

グループステージではオーストラリア、チュニジア、デンマークと対戦。チュニジア戦はメンバーを落としたことで敗戦となってしまったが、フルメンバーであれば圧倒的な強さを見せる。ラウンド16のポーランド戦も、3-1と快勝を収めた。

「フランスのストロングポイントは監督でなくても知っている。ムバッペを止める魔法のレシピはない。彼はファンタスティックなプレイヤーだ」

「ムバッペには2人のマークを付けるなどウイングを止める戦術を中心に試合に臨んだ。しかしムバッペとデンベレの2人を同時に止めるのは難しい。問題はジルーだ。彼は素晴らしい選手で、賢くボックス内に上手く侵入する」

ベルギーメディア『WALFOOT』ではポーランド代表監督であるチェスワフ・ミフニェヴィチが対戦したフランスについて語っている。お手上げ状態であることがコメントから伝わってくる。

フランスの厄介なところはムバッペを封じるだけでは攻撃が止まらないことだ。コメントにもあるようにムバッペの逆サイドにはウスマン・デンベレがいる。バルセロナで躍動するドリブラーで、両足を器用に扱う。そのため対峙する守備者は縦への突破とクロスの両方を警戒する必要がある。

そしてジルーだ。今大会にはカリム・ベンゼマは出場していないが、その代わりこのジルーが火を吹く。ポストプレイ、空中戦の強さなど武器が多いベテランストライカーで、チームを攻守両面で支える。

そんなフランスはラウンド8でイングランドと対戦する。イングランドはフランスと同等のタレントを保有しており、今大会屈指の好カードとなりそうだ。