セルティックに所属するFW古橋亨梧が、FIFAワールドカップカタール2022のメンバー落選などに言及した。5日、イギリスメディア『アスレティック』がコメントを伝えた。

 昨年夏にヴィッセル神戸からセルティックに移籍し、2021-22シーズンは公式戦33試合で20ゴールを記録。今季もリーグ戦で10ゴールを挙げている。9月の国際親善試合に招集され、カタール行きが期待されていたが、11月1日に行われたメンバー発表会見で森保一監督の口から古橋の名前が読み上げられることはなかった。

 W杯開幕前に『アスレティック』のインタビューに応じたという古橋は、「たとえグラスゴーにいなくても、家族や友人はとても協力的でした。この経験を積んだ選手は、さらに強くなれると思います。この経験を生かし、さらに成長していきたいと思っています」と、落選を自身の糧にしようと気持ちを切り替えている。

「大然には簡単にお祝いを言い、すぐにセルティックでの次の試合に集中しました。クラブで1点でも多くゴールを決め、クラブが試合に勝ち、1つでも多くのタイトルを獲得できるよう、ベストを尽くしたいです。ワールドカップは、僕がクラブで歩んできた道の延長線上にあるはずなので。だから、代表チームであろうとなかろうと、僕の野心は変わりません」

 古橋はインタビューの中でJリーグ時代にも言及。神戸でともにプレーした元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタからは「彼が、『自分を信じていればいい。自分らしく、自分にできるプレーをすればいいんだ』と言ってくれたことは、とても意味のあることでした」とアドバイスを受けたことを明かし、「イニエスタ選手は、僕が『ここに来るかもしれない』と思ったところにボールを出してくれました。彼は僕のプレーを理解してくれていて、僕の良さをもっともっとピッチで発揮できるようにしてくれました」と世界トップクラスの名手との共闘を振り返っている。

 また、古橋はプロキャリアをスタートさせたFC岐阜時代も振り返り、「プロ1年目、FC岐阜時代の大木武監督との仕事は、僕にとって大きな財産になりました。知識を身につけ、意識してトレーニングし、それを無意識に試合で実践するようにと言われ続けました。ピッチ上のポジショニングに気を配ることが大切でした。相手がプレーしにくいように、自分がどこに立てばいいのか。常に状況を把握すること。あるいは、最適なフィニッシュを得るために、きれいなファーストタッチをすることを意識していました」と回顧。その経験が今でも生きていることを明かした。

「僕にとっては、試合のあらゆる状況を利用して、そこからフィニッシュに取り組むことが重要なので、状況を正確に読み、理解し、試合に近いトレーニングでテクニックを磨いています。例えば、どのように動けば、さらに速くフィニッシュできるか。そんなことを繰り返しています」

「YouTubeで他の選手がどのようにゴールを決めたか、どのようにボールを奪い、どのように状況を打開したか、などの動画を見ています。また、自分のフィニッシュの動画も見て、どうすればもっと良いプレーができるかを考えています」