日本の躍進に大きく貢献した冨安
FIFAワールドカップ・カタール大会で決勝トーナメント進出を果たした日本代表は、ベスト16でクロアチアと対戦。PK戦の末、惜しくも敗退となってしまった。アーセナル所属のDF冨安健洋はそのショックを整理するため、しばしの休息を欲しているようだ。
今大会の冨安は負傷の影響もあり、全試合スタメンというわけではなかったが、それでも随所で重要な働きを見せた。初戦のドイツ戦では後半から3バックの一角に入り、日本の劇的な逆転勝利に貢献。3戦目のスペイン戦では1点をリードする後半途中から右ウイングバックを任され、DFジョルディ・アルバなどに決定的な仕事をさせなかった。
そして、史上初のベスト8進出を懸けて臨んだクロアチア戦では、DF板倉滉が出場停止となったこともあり、冨安が今大会初の先発出場を果たした。普段からプレミアリーグで揉まれているだけあり、対峙したFWイヴァン・ペリシッチなどにも落ち着いて対応。クロアチアの攻撃をせき止めた。
ところが、冨安本人はこの試合の自らの出来に満足していなかったらしく、クロアチア戦後に自らのパフォーマンスを「悲惨」と表現していた模様。英『The Telegraph』の記者サム・ディーン氏がSNSでこれを発信している。また、いつアーセナルに合流するかもはっきりしないようで、「できることなら、少し休めるといいんだけどね。サッカーのことを忘れる時間が必要だ」というコメントも残したようだ。
今季のアーセナルは現時点でプレミアリーグ首位を走るなど好調であり、久しぶりのリーグ優勝も夢ではない。冨安にはワールドカップでの雪辱をクラブで晴らしてほしいところ。アーセナルの次の試合は27日に行われるプレミアリーグのウェストハム・ユナイテッド戦となっているが、それまでに心身ともに回復することができるか。