モロッコ代表のワリド・レグラギ監督が、アフリカ人の指揮官として初めてのベスト8進出に導いた。6日、FIFA(国際サッカー連盟)の公式サイトが伝えている。
FIFAワールドカップカタール2022のグループFで、クロアチアとベルギーを差し置いて1位通過したモロッコは同日、グループEを2位通過したスペインと対戦。試合は延長戦まで決着がつかず、PK戦へ。ここで、GKヤシン・ボノがカルロス・ソレール、セルヒオ・ブスケッツのPKを2本ストップ。最後はアクラフ・ハキミが冷静に沈め、モロッコが史上初のベスト8進出。ヨーロッパ、南米勢以外では唯一準々決勝に進出し、その舞台ではポルトガル代表と対戦する。
このモロッコ代表を率いるレグラギ監督は、今年8月に就任。前任者ヴァヒド・ハリルホジッチ監督と衝突していたハキム・ツィエクやヌサイル・マズラウィも代表に復帰させ、チーム力を高めてきた。本大会ではクロアチアと引き分け、ベルギーとカナダを破ってGS1位で通過すると、スペインを倒し、快挙を達成した。なお、これまでアフリカ勢は3度準々決勝に進出(※部分参照)。しかしながら、アフリカ人指揮官の率いたチームが進出するのは、W杯史上初の出来事となった。
(※)
(国(大会)→率いた指揮官(その監督の国籍))
カメルーン(1990イタリア)→ヴァレリー・ニポムニシ(当時のソビエト連邦/現ロシア)
セネガル(2002日本/韓国)→ブルーノ・メツ(フランス)
ガーナ(2010南アフリカ)→ミロヴァン・ライェヴァツ(セルビア)
アフリカ勢で初となるベスト4進出に向け、期待を集めるモロッコ。レグラギ監督の率いるアフリカの雄の物語は、どこまで続くか。