現地時間12月14日、カタール・ワールドカップ(W杯)の準決勝で、前回王者のフランスは、アフリカ勢史上初の4強入りを果たしたモロッコと対戦した。

 テオ・エルナンデズが開始5分で先制点を挙げた後は、反撃に出たモロッコに押し込まれ、耐える時間が続いたが、79分に途中出場のランダル・コロ・ミュアニが値千金の追加点を奪取。これで勝利を大きく手繰り寄せ、そのまま2-0でタイムアップの笛を聞いた。

 フランス紙『L'Equipe』によれば、キャプテンを務めるGKウーゴ・ロリスは試合後、「とても苦労したので、疲れてはいるが満足している。フランスを歴史に刻む絶好の機会を得たのだ。(自身)4年ぶり2度目のファイナル。たとえ、全てが完璧でなかったとしても明日以降、回復に向かわなければならない」と、手応えと今後への決意を伝えた。

 史上3か国目の連覇が懸かる決勝の対戦相手は、スーパースターのリオネル・メッシを擁するアルゼンチンだ。今大会中にフランス代表の歴代最多出場記録を更新した守護神は、この難敵の印象についてこう語った。
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「アルゼンチンはとても素晴らしいチームだ。彼らは競争力の高さを示し、このスポーツに足跡を残した選手(メッシ)を擁しているのだ。素晴らしい試合をするための要素全てが揃っているが、僕らはゲームを自分たちの側に向けるよう努力するよ」

 また、豪快なボレーで先制点を叩き込んだテオは、「信じられないよ。2回連続でファイナルを戦うなんて。よく頑張った、大変だった。アルゼンチンとのファイナルは、素晴らしい試合になると分かっている。このファイナルで勝つためにハードワークする」とコメント。そのうえで、怪我で無念の途中離脱となった兄リュカに向けてもメッセージを発信した。

「兄への思いが大きいので、ぜひ来てほしい。家族、選手全員、そして監督も一緒に楽しむつもりだ」

 大注目の決勝は現地18日。最後のW杯と明言するメッシに花を持たせようと躍起になる南米王者の夢を打ち砕き、再び戴冠を果たせるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部