29歳にしてすべてを手にしているDF

10月のチェルシー戦でハムストリングを傷め、涙を流してピッチを去った際にはFIFAワールドカップ・カタール大会への参加は難しいかと思われた。しかし、マンチェスター・ユナイテッド所属のフランス代表DFラファエル・ヴァランはきっちりと本大会に合わせてきた。

前回優勝を知る男は今大会も若手が多い最終ラインをセンターバックの位置から束ねており、ヴァランが大会に間に合ったのは大きかった。

英『Daily Mail』によると、レアル・マドリードでヴァランとともに多くのタイトルを獲得したMFトニ・クロースもヴァランの能力を絶賛する。

「彼は信じられない。ここにいる間、彼を突破した者を見たことがない。彼はラモスと共に僕たちの柱だった。彼は素晴らしい仕事をしてきたし、完成されている。ボールを持ってミラクルなことをする機会は少ないけど、DFとして対峙するのは厄介だ。空中戦では誰も勝てないし、驚くほどにスピードもある」

18日に行われるアルゼンチン代表とのファイナルに勝利すれば、フランス代表はFIFAワールドカップ連覇を達成することになる。ヴァランは前回優勝にも大きく貢献しているが、ヴァランほどタイトルに恵まれている選手も珍しい。

レアル時代にリーガ・エスパニョーラ、スーペルコパ、スペイン国王杯などのタイトルに加え、チャンピオンズリーグは3連覇を含め4度制している。これでワールドカップ連覇となれば、29歳にしてヴァランはCLとワールドカップの両方を連覇することになる。

その勝負強さを決勝でも披露するのか。ダヨ・ウパメカノやイブラヒマ・コナテら頼もしい若手DFも出てきているが、やはりフランスの守備の要はまだまだヴァランだ。