その名は一気に世界へ

4年に1度の祭典FIFAワールドカップでは、一気に知名度を上げる選手が毎回出てくるものだ。日本代表選手ならFW三笘薫、堂安律、DF板倉滉といった若い世代は世界的知名度を大きく高めたはずだ。

知名度の上昇をどう判断するかは難しいところだが、英『GIVE ME SPORT』が注目したのはInstagramのフォロワー数増加率だ。大会前に比べ、大会後にどれだけフォロワー数が増えたのか。それを知名度の基準の1つとしている。このあたりは実に現代らしい評価方法だ。

増加率を見てみると、第5位はアルゼンチン代表FWフリアン・アルバレス。大会中にラウタロ・マルティネスからポジションを奪った若きストライカーは、今やフォロワー数が690万人まで増えている(現在はもっと増えている可能性あり)。大会前からのフォロワー増加率は136%だ。その得点力に加え、前線で走り続ける姿は実に印象的だった。

第4位はモロッコの快進撃を支えたGKヤシン・ブヌ。大会後のフォロワー数は195万人から487万人まで増えており、増加率は149%に達する。

3位はグループステージのセルビア戦で度胆を抜くバイシクルシュートを決めたブラジル代表FWリシャルリソンだ。やはりあのゴールはインパクト抜群だったようで、セレソンのセンターフォワードとして世界に認められた瞬間だった。フォロワー数は大会前の734万人から一気に1957万人まで増加。増加率は167%だ。

第2位は最優秀若手選手賞にも選ばれたアルゼンチン代表MFエンソ・フェルナンデスだ。ビッグクラブが獲得へ動き出している21歳のMFも世界に衝撃を与えることになり、フリアン・アルバレスとともに今後のアルゼンチンを引っ張っていくであろう選手だ。フォロワー数は大会前の88万人から400万人まで増加しており、353%の大アップだ。

そして第1位は、大会中からイケメンとも話題になった韓国代表FWチョ・ギュソン。スコットランドのセルティックが獲得へ動いているとの話題もあるが、188cmの長身FWは開幕前の段階では無名に近い存在だった。大会前のフォロワー数は3万2000人程度だった。

それがガーナ戦で2ゴールを挙げる活躍を見せたこともあり、フォロワー数は一気に287万人まで上昇。その増加率は驚異の約8773%である。当初の知名度を考えれば、今大会で最も有名になった存在と言っても大袈裟ではないか。

果たして彼らはこのまま国を代表するスター選手となっていくだろうか。特に若いフリアン・アルバレス、エンソ・フェルナンデス、チョ・ギュソンといった選手は次の4年間が勝負となるはずで、今大会でのブレイクが偶然ではなかったことを証明するための戦いが始まる。