今大会も強かったフランス代表

ワールドカップ・カタール大会では惜しく準優勝となったフランス代表。決勝ではPK戦の末、アルゼンチンに敗れたが、2度リードされながらも追いつく底力を見せた。ハットトリックを達成し、その原動力となったエースFWキリアン・ムバッペは、言葉でもチームを奮い立たせていたようだ。
 
FWリオネル・メッシのPKとFWアンヘル・ディ・マリアのゴールにより、前半のうちに2点のビハインドを背負うことになったフランス。攻撃も全く機能せず、シュートを1本も打つことができなかった。ところが、試合終盤に差し掛かるとムバッペが爆発し、PKとハーフボレーから立て続けに2ゴールをゲット。フランスが劇的な追い上げを見せ、試合は延長戦に突入した。
 
延長戦ではメッシのゴールによりアルゼンチンが再度リードしたものの、その後ムバッペがこの試合2度目のPKを決め、3-3のスコアで120分が終了。PK戦ではFWキングスレイ・コマンとMFオーレリアン・チュアメニがシュートを決められず。あと一歩のところでフランスのワールドカップ2連覇の夢は潰えた。
 
英『Daily Mail』によれば、2-0のスコアで迎えたハーフタイム中、フランスのロッカールームではムバッペがチームメイトに檄を飛ばしており、その様子をフランスのテレビ番組『Telefoot』のカメラが収めていた。現在その動画が番組公式のInstagramで公開されており、その中でムバッペはこのような言葉を残している。
 
「ワールドカップの決勝戦、一生に一度の試合だ。とにかく、これ以上悪くなることはないんだ」
 
「フィールドに戻ろう。このまま彼らにプレイさせるか、少し強度を上げてデュエルに持ち込み、みんなで別のことをするかだ。これはワールドカップの決勝戦なんだ」
 
「終わったことだが、彼らは2点取った。2点差をつけられたんだ。でも俺たちなら取り返せる! みんな、こんなことを味わえるのは4年に一度だけだ」
 
単独で驚異的なプレイを見せるだけでなく、チーム全体のことを考えながらリーダーシップも発揮していたムバッペ。まだ24歳と若い選手だが、このままいけばサッカー史上No.1と呼べるほどの選手になっていくのかもしれない。