FIFA(国際サッカー連盟)が“ソルト・ベイ”や“塩振りおじさん”として知られているトルコ人シェフのヌスレット・ギョクチェ氏に関する調査を実施したようだ。イギリスメディア『BBC』など各国メディアが一斉に報じている。
FIFAワールドカップカタール2022・決勝戦が18日に行われ、アルゼンチン代表がフランス代表をPK戦の末に下した。36年ぶり3度目の制覇を成し遂げたアルゼンチン代表の一行は、試合が終了すると歓喜に酔いしれ、家族や関係者をピッチ上に招き入れて記念撮影を行っていた。しかし、その中にギョクチェ氏の姿があった。ギョクチェ氏は自身の公式Instagram(@nusr_et)にピッチ上で撮影した写真を複数投稿しており、リオネル・メッシ(パリ・サンジェルマン/フランス)やアンヘル・ディ・マリア(ユヴェントス/イタリア)らアルゼンチン代表選手たちと撮影した写真や動画、さらにはトロフィーを掲げている自身の写真もあった。
今回のギョクチェ氏の行動はFIFAの規則に抵触する可能性があるという。ワールドカップトロフィーは大会を制した選手・スタッフなど該当する代表チームの関係者、FIFAの役員、国家元首など、わずか一握りの限られた人々のみ触ることができる。BBCはこの規則に抵触していることを指摘した上で、FIFAの声明を発表した。
「調査の結果、12月18日にルサイルスタジアムで行われたワールドカップ閉会式の後、何人かの人物がピッチ内に不当に立ち入ったことが判明した。今後、適切な内部措置が取られることになる」
ギョクチェ氏は独特な塩の振り方で2017年頃にSNSを中心に話題となり、同氏がオーナーを務めるステーキハウスには、かつてメッシやポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウドらも姿を見せたことがある。ワールドカップ開催期間中には、FIFAのジャンニ・インファンティーノ会長や元ブラジル代表FWロナウド氏、同DFロベルト・カルロス氏、同DFカフー氏と撮影した写真を自身の公式Instagramで公開。選手たちとは顔見知りのようだが、今回の行動はあまりにも行き過ぎていたようだ。