世界最高のサッカーの舞台であり、最大の見本市でもあるFIFAワールドカップ。今回の冬のマーケットでもすでにコーディ・ガクポらがステップアップを果たしている。
今回は『Mirror』から「ワールドカップで活躍したあとでプレミアリーグに引き抜かれた10名」をご紹介する。
アサモア・ギャン
代表:ガーナ
活躍したワールドカップ:2010年
移籍したクラブ:サンダーランド
ガーナ代表のレジェンドストライカーであるアサモア・ギャン。背番号3を愛した珍しい選手でもあり、2010年ワールドカップの主役の一人でもあった。3つのゴールを決めたほか、準々決勝ではウルグアイ戦でルイス・スアレスの意図的なハンドで得たPKを外してしまった。
そのミスにもかかわらず、彼は大会後1300万ポンドというクラブの記録的な額でサンダーランドに加入した。短期間でUAEのアル・アインへと移籍していったが、プレミアリーグで34試合に出場して10ゴールを決めた。
ジウベルト・シウヴァ
代表:ブラジル
活躍したワールドカップ:2002年
移籍したクラブ:アーセナル
日本と韓国で開かれた2002年のワールドカップで優勝したブラジル代表チームのなかで、比較的名が知られていなかった選手の一人であったジウベルト・シウヴァ。ボランチとして目覚ましい活躍をし、すべての試合で出場した。
そのプレーを見たアーセナルはすぐに獲得に動き、契約をまとめることに成功。そしてイングランドで244試合に出場し、2003-04シーズンの無敗優勝にも貢献した。
ムスタファ・ハッジ
代表:モロッコ
活躍したワールドカップ:1998年
移籍したクラブ:コヴェントリー・シティ
2022年大会ではアフリカ大陸の国として歴史上最高となる4位に入ったモロッコ。そのレジェンドの一人である伝説的な司令塔がムスタファ・ハッジだ。素晴らしいテクニックを備えたトリッキーな選手であり、ファンに愛される存在だった。
1998年大会のスコットランド戦でマン・オブ・ザ・マッチに輝いた彼は大会後にコヴェントリー・シティと契約し、プレミアリーグへ。その後アストン・ヴィラでもプレーした。
エネル・バレンシア
代表:エクアドル
活躍したワールドカップ:2014年
移籍したクラブ:ウェストハム
2022年のワールドカップでもインパクトを残したエネル・バレンシア。しかし彼が世界の舞台で名を馳せたのは8年前、ブラジルで行われた大会である。輝かしいパフォーマンスで3ゴールを叩き込み、プレミアリーグへと移籍した。
パチューカからウェストハムへとやってきた彼は68試合で10ゴールと期待ほどの活躍は見せられず、その後エヴァートンへのローンでもブレイクに失敗。その後メキシコに戻ってから復活を見せ、現在はトルコのフェネルバフチェに所属する。
マルコス・ロホ
代表:アルゼンチン
活躍したワールドカップ:2014年
移籍したクラブ:マンチェスター・ユナイテッド
エネル・バレンシアと同じく2014年のブラジル大会で活躍したマルコス・ロホ。ナイジェリア戦ではゴールをも決めることに成功し、大会終了後には1600万ポンドでマンチェスター・ユナイテッドへと引き抜かれることになった。
最初の3シーズンに関しては最終ラインの貴重な選手として重用されたものの、その後チームの状況が悪くなったこともあって求心力を失ってしまい、アルゼンチンに帰国することに。
ダニエル・アモカチ
代表:ナイジェリア
活躍したワールドカップ:1994年
移籍したクラブ:エヴァートン
ナイジェリア代表で44試合に出場した名ストライカーのアモカチ。1994年大会ではギリシャ戦で素晴らしい独力ゴールを決めるなど、その豊かな才能を示してみせた。
そしてエヴァートンは当時のクラブ記録となる300万ポンドをかけて彼を獲得し、それに答えたアモカチはデビュー戦でQPR相手にゴール。しかし2年間を通して9得点しか決められずに苦戦した。
アリュー・シセ
代表:セネガル
活躍したワールドカップ:2002年
移籍したクラブ:バーミンガム・シティ
2002年大会でワールドカップに初出場したセネガル。開幕戦でディフェンディングチャンピオンのフランスを相手に勝利をあげ、大きなサプライズを起こしてみせた。そのスター選手の一人だったアリュー・シセは、その後バーミンガム・シティに移籍し、後にポーツマスでもプレーした。
2009年に現役引退したあとは指導者となり、2015年からセネガルの代表監督に。アフリカネーションズカップで優勝し、今回のワールドカップでもサディオ・マネ不在の中で結果を残した。
エル・ハジ・ディウフ
代表:セネガル
活躍したワールドカップ:2002年
移籍したクラブ:リヴァプール
アリュー・シセと同じくセネガルの中心的な選手として活躍したエル・ハジ・ディウフ。ワールドカップで目覚ましいプレーを見せたことにより、ベスト8で終えた大会終了後にはリヴァプールへ引き抜かれた。
そこではスティーヴン・ジェラードらと仲違いしたりピッチ内外でうまくいかなかったものの、後に移籍したボルトン・ワンダラーズで復活し、イングランドで長くプレーした。
ダン・ペトレスク
代表:ルーマニア
活躍したワールドカップ:1994年
移籍したクラブ:シェフィールド・ウェンズデイ
アメリカで開催されたワールドカップで活躍したあと、プレミアリーグへの移籍を勝ち取ったルーマニア代表選手の一人。さらにイングランドにやってきてから1年でチェルシーに引き抜かれることになった。
またブラッドフォード・シティ、サウサンプトンにも所属し、プレミアリーグで8シーズンを過ごす名選手の一人になった。引退後は監督として世界各国の様々なクラブを率いている。
アントニオ・バレンシア
代表:エクアドル
活躍したワールドカップ:2006年
移籍したクラブ:ウィガン・アスレティック
マンチェスター・ユナイテッドで長くプレーしたカルトヒーローの一人であるアントニオ・バレンシア。彼が大きく注目を集めることになったのは2006年、ドイツで開かれたワールドカップであった。
大会で最優秀若手賞を獲得した若きウインガーは、イングランドのウィガン・アスレティックへと移籍。その後マンチェスター・ユナイテッドへと引き抜かれ、そこで10年間ほどプレーし続け、サイドバックもこなすなど重要な貢献をした。