WBC「侍ジャパン」の劇的勝利に、森保ジャパン戦士も興奮

 日本代表は3月21日、キリンチャレンジカップに向けた2日目のトレーニングを実施した。合流して間もない欧州組の選手たちはリカバリーで調整するなど、本格的なトレーニングは始まっていない。そんななか、昨年のカタール・ワールドカップ(W杯)で日本中を沸かせた選手たちは、野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)を戦う日本代表「侍ジャパン」から大きな刺激を受けているようだ。

 日本が劇的勝利を挙げた準決勝のメキシコ戦後、自身のツイッターで「湯浅選手があの場面を一点で抑えたのが大きかったと思います!!!」とツイートしたFW前田大然(セルティック)は、「僕は阪神ファンなので、(野球の)シーズン中はDAZNでもサッカーより野球の試合を見ていた。小さい時から野球は好きで、阪神は特に」と、熱く語る。

日本のサヨナラ勝ちについて「本当にすごいと思ったし、逆境から力を出せるのは、野球だけじゃなくて日本サッカーもそうだと思う。まずは野球に優勝してもらって、そのあとに僕たちがそういうものも見せられたら」と、WBCの王座奪還を期待するとともに、第2次森保ジャパン初戦の勝利を誓った。

 また、前田と同じくカタールW杯でゴールを決めたFW浅野拓磨(ボーフム)も、「今日、たまたま見ました。最後(のサヨナラ勝ち)は、すごいなと思う。パワーをもらった」と刺激を受けた様子だった。

 カタールW杯でドイツ代表とスペイン代表からゴールを挙げたMF堂安律(フライブルク)は、リーグ戦での得点後にペッパーミルのパフォーマンスを披露。WBCについて興味があるかを問われると「めちゃくちゃあります」と答え、準決勝のメキシコ戦を見ていたことを明かした。

「ほかのスポーツのことなので、いちファンとして見ているので意見はできませんが」と前置きをし、「印象に残っているのは大谷選手が打った時」と、9回裏の最初のバッターとして登場して、2塁打を放った大谷翔平の一打を振り返った。

「パフォーマンスかもしれないけど、あの(ヘルメットを投げて走る)行動で、日本中がいけると思った。あの姿はまさにリーダーだった。彼だからこそできるパフォーマンスだと思うけれど、そういう選手が1人でも多くなれば、サッカー日本代表もよくなると思う」

 また、4打席凡退のあと、最後の打席で逆転サヨナラタイムリーを放った村上宗隆についても、「そういうストーリー性のある話は好き。彼とは知り合いではないけれど、めちゃくちゃ応援しているし、いちアスリートとして、皆さんを尊敬している」と語っていた。(河合 拓 / Taku Kawai)