日本中の将棋ファンが藤井聡太七段(17)の最年少タイトル挑戦で盛り上がる中、ほんのり複雑な心境でいる棋士がいる。橋本崇載八段(37)だ。「ハッシー」の愛称でファンから親しまれ、粘り強い受け将棋と、解説時などでの歯に衣着せぬトークが人気だ。今期、順位戦B級2組で藤井七段との対局が決まっているが、心配しているのが対局時に座る位置だ。「いくら向こうの方が強いとはいえ、17歳の青年に上座に着かれる癪です。勝敗はどうでもいい、そこだけは」と、少なくとも半分以上は本気の口ぶりで語った。この上座と下座、そしてタイトル挑戦。橋本八段の発言は、どういう意味か。