◆多様化する結婚市場と“自分らしさ”の追求

―はじめに、ウエディングパーク様が現在のウエディング市場において、どのような理念・理想を持ち、ユーザーとどう関わっているか、ご説明いただけますか。

越氏 ウエディングパークは、「結婚を、もっと幸せにしよう。」という経営理念を掲げており、クチコミメディアを始めてから20年以上、社会の声を集め続けてきた企業です。「カップルの本音」を起点に常に進化していますが、最近は結婚が多様化しており、結婚式そのものに関してもカップルの“自分らしさ”が重視されています。サービス提供主である式場様にも、こんなサービスや体験が提供できるという“らしさ”があるので、そこをプラットフォームとして繋げられるメディアを目指しています。

―「結婚の多様化」について、もう少しお話しいただけますか。

越氏 結婚そのものと、結婚式に関して、両方あります。先に結婚式ですが、情報が多い時代だからこそ自分にあったサービスの選択をしたいけれど、それが難しいという声はかなりあります。弊社の調査でも結婚適齢期である20~30代ユーザーの65%が「(選択における悩みが)ある」と答えていて、どういう基準で選んでいいのかわからないのだと思います。また、「結婚する・しない」について、「しない」理由は、たとえば出会いがなかったり、出会いはあっても人生で思い描いている相手やタイミングとマッチしないという声もあります。人生の歩み方が多様になっているからこそ、結婚に関する考え方も本当に一つ一つが違ってきました。


飛田氏 本当に「多様化」というのがキーワードになっています。結婚は長らく日本の文化として根付いているので、社会の動きとかなり連動しています。バブルの時代だと派手な結婚式が流行したり、コロナ禍や震災の時には「繋がり」を重視するような傾向がありました。社会の動向と結婚式の動向がかなりリンクしている中、現在は社会が多様化しているので、ウエディングパークとしてもどういう情報を届けていくかは、慎重かつ先を見て動くことを大事にしています。

―ウエディングパーク様が掲げる「結婚を、もっと幸せにしよう。」という理念を実現するために、どのような雰囲気づくり、潜在層の掘り起こしなどをされていますか。

越氏 弊社で最近、特に共通ワードとして出るのが「四方良しで考えよう」です。弊社、式場、カップルの方だけではなくて、そこに社会も追加する。社会から見ても、結婚や結婚式がどうなのかを大事にしようというものです。弊社のサービス面であれば“自分らしさ”を見つけるための体験価値を上げるところに、非常に努めています。今までは結婚式場を探すタイミングで我々のサイトを使ってもらう価値を高めていました。今後は時代に合わせたサービスのアップデートが必要です。「結婚」は、日々触れているものではないからこそ、実際に結婚するという前の段階から一貫した体験価値を提供したいと思っています。

◆「ABEMA」との共創で挑んだ“感情のシンクロ”

―今回、多くの恋愛リアリティーショーが放送されている「ABEMA」で、オリジナルCMを制作・放送されました。広告を出稿する媒体も様々ある中で「ABEMA」を選択した理由や施策の狙いなどをお聞かせください。

越氏 「ABEMA」さん自体、すごく勢いのあるプラットフォームだという大前提があるとして、特に恋リアに関しては社会的な影響力もあると感じており、そこに対する期待がベースにありました。今回、恋リアのCM枠に出稿したのも、恋リアを見ている層に着目し、その方々が持っている参加者の人生に対しての“応援文化”、それに対して自分たちも含めて熱狂している雰囲気との相性がいいと思いました。僕らとしても、人生の意思決定の一つである結婚式のポジティブな空気を伝えたかったので、そこは恋リアと重なる部分があり、感情のシンクロにも着目しました。

―「ABEMA」の恋愛リアリティーショーには、ダイレクトに「結婚」をテーマにしたものから、初々しい恋愛を伝えるものもあります。今回の施策としては、コアな結婚適齢期の層ではなく、将来の結婚に憧れを持ってほしいと幅広い層を狙ったものでしたか。

越氏 そうですね。すぐに結婚するわけではないにしても、幅広い層にアプローチはしていきたいですし、その層とコミュニケーションを取って、どう結婚を意識してもらえるか。自社のマーケティングでもあるので、どう認知に向けていくかを考えていました。今までの事業展開でいけば、結婚するタイミングの層をダイレクトに狙っていましたが、マーケティング的には今後に向けたチャレンジをしたいという意思もありました。

飛田氏 Wedding Parkというメディアは、単に結婚式場の情報を届けるとか「結婚っていいよね」という一方通行の発信ではなく、感情を揺さぶることができるようなメディアでありたいし、あるべきだと考えています。マーケティングにおいても、今回は恋リアで熱狂しているところに(CM)クリエイティブを当てにいくという、ポジティブな態度変容を起こすのがもともとの狙いです。裏側では、メディアもバージョンアップをしていたので、弊社としても大きなチャレンジだったと思います。

―今回のCMは、「ABEMA」の制作チームと共同で作られたものと聞いています。どのような形で進められたのでしょうか。

越氏 やはり「多様化ってなんなんだろう」というところは非常に議論を重ねたポイントです。一人一人の人生があり、そこの中には「恋愛する・しない」、「結婚する・しない」、「結婚式をする・しない」もある。ベースとしてクチコミサイトとして立ち上がっているからこそ、考え方が「結婚式はいいよ」「今の結婚式はこうだからいい」と時代の代弁をするのではなく「これもいいけど、こっちの幸せもいいよね」というように、こちらから幸せの形を定義せずにいるという、そこの相互作用にすごく期待したクリエイティブにすることは、すごく大きなポイントでした。

 また、今回のCMのお話が出てから放送されるまで、4カ月ほどかかりました。実はその4カ月の前半は「多様化とは何か」という、この時代における結婚式場サービスのあり方というコンセプトメイクに時間を割きました。施策の心臓に当たる部分なので、そこにズレが出ないようにと、その話だけで4〜5回は話し合いがありました。

―実際にCMが放送された後の効果などは、どのようなものがありましたか。

越氏 今回の施策はダイレクト寄りではないので、直接的な流入をそもそもの目的とはしていません。ただ、実際に広告に接触した方の認知度、内容理解、好感度や利用意向度は非常にきれいな右肩上がりのグラフでした。同じタイミングでTikTokでも配信したのですが、非常にポジティブなコメントがついていました。

◆未来へ向けた進化―AIとオフラインで広げる結婚体験

―今後の展望について伺います。結婚の多様化への対応が求められるとされる中、どのような進化を目指していくのでしょうか。

越氏 従来の検索による情報の比較から、カップルが“自分たちらしさ”に気づいて共感・共鳴して式場を選ぶ体験にしていきたいと思います。それはサービスだけではなく、マーケティングにおいても、一方的な情報訴求ではなく、体験という相互コミュニケーションを通じながら進めていきたいです。最近だと生成AIも活用しながら、体験価値を作っていきたいと考えています。

―生成AIを使うとどんな体験ができますか。

越氏 これまでは単純に(希望とする)要素が近いものを検索から出すものでしたが、AIによって余白を持たせるというか、希望する画像を言語化し、それにどれくらいスコアとして近いものを出すようなイメージです。

飛田氏 (式場選びで)どんな条件がいいのかもわからないという声が多い中、さらに「自分らしさってなんだろう」と考えるところから始まる方も多いです。その入り口のサポート役としてAIで間口を広げていくイメージです。

―今年の3月にはオフラインイベントが開催されることも発表されました。

飛田氏 コロナ禍で、この業界はかなり苦しい思いをしました。その時、目先はもちろん苦しかったのですが、あえて視点を未来に向け、業界の未来を創ろう、文化を紡いでいこうと「Wedding Park 2100」プロジェクトをスタートしました。この2100は西暦2100年の意味で、それぐらい遠い未来をみんなで考えようという発想です。プロジェクトの取り組みとして今回のイベントがあり、2021年から毎年3月に行っています。

 結婚式というのは実はクローズドなもので、挙げた人、参列した人ぐらいしか経験ができないし、結婚式場に足を運ぶ機会もない。パブリックではない部分が大きな課題の一つだと2023年に気づき、2024年から「wedding march – まちを、もっと幸せにしよう。」というイベントテーマを掲げ、自治体との共創を始めました。今年は静岡県浜松市と、茨城県水戸市の2カ所で開催します。一番の目的は「まちの結婚式」で、浜松と水戸で「実際のカップルをまちのみんなで祝福する」という共有体験の場をつくることです。またウエディングでまちの課題を解決すべく、浜松市ではクロダイ入りのマフィン、水戸市ではピーマンを使ったパウンドケーキを作り、ギネス世界記録にも挑戦します。(詳細情報は記事下部のリンクより)

―今回はCM企画でしたが、「ABEMA」との施策については今後どうお考えでしょうか。

越氏 結婚というテーマは1回言えば伝わるというものでもありません。やはり継続的なコミュニケーションが大事です。今回は初回ということで、CMでは「結婚を報告するシーン」になったのですが、積み重ねるコミュニケーションにも価値を感じていますので、またご一緒したいです。いつか番組とのコラボなどもやってみたいですね。

飛田氏 恋愛というコンテンツに興味関心を持ってくれている人たちに対して、一方的ではなく感情を揺さぶるクリエイティブというのが、「ABEMA」さんはすごく強くて群を抜いていると感じています。我々が自分たちだけでは届けられないポジティブなコミュニケーションを、「結婚をもっと幸せにする」ことを大前提にいろいろご一緒できると、可能性が広がると思います。

―ありがとうございました。

「wedding march 2026」の詳細についてはこちら

◆越貴裕
 
株式会社ウエディングパーク +Creation本部 本部長
2013年ウエディングパークに新卒入社。2013年に入社以降、広告営業、新規事業責任者、動画事業責任者など様々な業務を担当。2019年に転職後、2021年よりウエディングパークに再入社。 現在は+Creation本部の本部長としてメディア運営の統括を担う。
 
◆飛田剛志
 
株式会社ウエディングパーク コーポレートデザイン本部 広報PR ブランディング担当
2016年ウエディングパークに新卒入社。「結婚を、もっと幸せにしよう。」という経営理念の体現を目的に、他企業やエンタメ作品とのコラボレーション企画からビジネスカンファレンスまで、幅広い企画を手掛ける。2021年からは「Wedding Park 2100 –ミライケッコンシキ構想–」プロジェクトを担当し、現在は責任者として全体企画・運営をおこなう。

「ABEMA」はテレビのイノベーションを目指し"新しい未来のテレビ"として展開する動画配信事業。

ニュースや恋愛番組、アニメ、スポーツなど多彩なジャンルの約25チャンネルを24時間365日放送。CM配信から企画まで、プロモーションの目的に応じて多様な広告メニューを展開しています。

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