ラストシーンはこのチームにふさわしく華麗で、このカードにふさわしく劇的だった。
ダブルスのマッチタイブレークまでもつれたロシアとカナダの準決勝。9-7でカナダ2度目のマッチポイント、ダニール・メドベージェフの長い腕からフォアのクロスへ放たれたリターンに、デニス・シャポバロフが飛びついた。リーチの短いバック側で、かろうじて捌いた気迫のボレー。勢いでくるりと回転し、次の瞬間、メドベージェフの前方に落ちたボレーがウィニングショットになった。後ろを振り向き、駆け寄ってくるフェリックス・オジェ アリアシムアリアシムと歓喜のチェストバンプ。ネットの向こうではメドベージェフとロマン・サフィウリンが静かに握手をかわし、2人ですべての単複を戦い続けたロシアの長い旅は終わった。