将棋のALSOK杯王将戦の七番勝負第4局が2月11日に行われ、渡辺明王将(名人、棋王、37)と藤井聡太竜王(王位、叡王、棋聖、19)が午前9時から対局を開始した。第1局から3連勝している藤井竜王は、本局に勝利すれば王将奪取に成功し、史上4人目の五冠を最年少で達成する。3連覇中ながらカド番に追い詰められた渡辺王将は、大逆転での防衛に向けて反撃の1勝を挙げられるか。
【動画】朝日杯では「がっくり」シーンが話題になった藤井聡太竜王
渡辺王将が三冠、藤井竜王が四冠と、8つあるタイトルのうち7つが集う史上初の「三冠 対 四冠」という将棋界の頂上決戦となったこのシリーズ。タイトル戦では3度目、2日制では初の対決に注目が集まったが、第1局は最終盤までもつれる熱戦を制した藤井竜王が先勝。すると第2局、第3局も藤井竜王が制し、無傷の3連勝で王将奪取に王手をかけた。通算の対戦成績でも、藤井竜王が11勝2敗と圧倒。歴代4位のタイトル29期を誇る名棋士を押しまくっている。
冬の時期のタイトル戦で抜群の強さを見せることから「冬将軍」と呼ばれる渡辺王将としても、なんとか巻き返しのきっかけを掴みたいところだ。2022年に入り藤井竜王に敗れた3局を含め公式戦5連敗。ただ6日に行われた棋王戦五番勝負の第1局で永瀬拓矢王座(29)に快勝。待望の初勝利で気分一新し、本局に勢いをつけてきている。
持ち時間は各8時間の2日制で、先手は渡辺王将。
(写真提供:日本将棋連盟)