将棋の順位戦A級・最終9回戦が3月3日に行われ、羽生善治九段(51)と広瀬章人八段(35)が現在対局中だ。午後6時からの食事休憩に入った時点で、形勢は互角、持ち時間も拮抗している。羽生九段は29期連続していたA級以上が本局で止まり、来期はB級1組で戦うことになっているが、区切りとなる対局を勝利で飾ることができるか。
【中継】順位戦 A級 9回戦 糸谷哲郎八段 対 斎藤慎太郎八段
羽生九段は今期、ここまで2勝6敗と4つの負け越し。本局に勝利しても、10人参加のリーグで下位2人から抜けることができず、名人9期を含み初昇級から29期連続していたA級から陥落することが確定している。過去には26期連続だった故・米長邦雄永世棋聖、22期連続でだった永世名人の有資格者・森内俊之九段(51)が、陥落後にフリークラスに転出、以降の順位戦を戦わず、「名人戦からの引退」を選んだこともある。本局の終了後には、今後の動向についても質問が飛びそうだ。
対する広瀬八段は、今期ここまで4勝4敗の五分。本局の結果が、来期戦う上で重要になってくる「順位」に関わるだけに落とせない。A級は挑戦権争いについては勝敗同数ならばプレーオフになるが、降級者については勝敗同数であれば順位が下の棋士が落ちるため、長くA級を維持するためにも、少しでも上の順位を保つことが大きなポイントとなってくる。
それぞれの思惑を持ちながら戦っている一局は角換わりから始まると、広瀬八段がしっかりと玉を囲ったのに対し、羽生九段は自陣のバランスを保ちながらの戦いを選択。広瀬八段が飛車を回り、羽生九段が金駒をどんどんと前に出した3筋が、戦いの焦点となりそうだ。
持ち時間は各6時間で、先手は広瀬八段。ABEMAではこの対局を終了まで生放送する。
【夕食の注文】
羽生善治九段 浮月にぎり寿司10貫盛り 広瀬章人八段 浮月にぎり寿司10貫盛り
【夕食休憩時の残り持ち時間】
羽生善治九段 2時間3分(消費3時間57分) 広瀬章人八段 2時間16分(消費3時間44分)
(ABEMA/将棋チャンネルより)