“他人の音”に嫌悪感を示す『ミソフォニア』 協会設立者が実体験から伝えたいこと「1人で悩みを抱えないで」
他人の音に“嫌悪感”「メソフォニア」
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 せきやくしゃみ、そしゃく音など日常にあふれている様々な「音」。当たり前のように感じている人がいる一方で、その音に悩まされている人たちがいる。

【映像】あなたは当てはまらない?他人の音に“嫌悪感”「メソフォニア」

 「ミソフォニア」とは音嫌悪症とも呼ばれ、他人が出す特定の音を極端に嫌がる症状だ。耐えられずにその場から逃げ出したり、怒りや嫌悪感、攻撃的衝動をともなう人もいるという。

「僕の場合は苦手な音を聞いたときに、すぐに激しい嫌悪感に襲われて、イヤホンや耳栓があったらつけてその音から逃避したくなるという衝動に駆られていました」

 実体験を明かしたのは、日本ミソフォニア協会の代表をつとめる高岡稜さん。小学生の時から大学に入学するまでの間、咳払いや鼻をすする音などを聞くと激しい嫌悪感に襲われるといった症状に悩まされてきた。高岡さんは、その症状が原因で、家族で食卓を囲むこともままならなかった。

「中学1年生のころから高校3年生まで、家族とはほとんど食事をすることなく過ごしてきました。(ご飯は)僕の母親がいつも作ってくれていてキッチンに取りにいって、自分の部屋で食べていました」

“他人の音”に嫌悪感を示す『ミソフォニア』 協会設立者が実体験から伝えたいこと「1人で悩みを抱えないで」
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 母親にも症状をうまく伝えられず、他の人と同じような日常生活を送れない苦しい日々を過ごしていた高岡さん。そんな自身の症状がミソフォニアと明確に分かったのは大学受験がきっかけだった。

「当時、センター試験(現・大学入学共通テスト)を受けましたが、個室で受けるために診断書が必要だったので、初めて病院にいきましてお医者さんから『ミソフォニア』とお話されて。今まで自分の症状が何にも当てはまらないし、自分がすごく悩んでいたことでもあるので、他にも同じことで悩んでいる人がいると知って率直にうれしかったです」

 症状に苦しむ人は一定数いる中、社会的な知名度はほとんどないミソフォニア。現在は症状を克服できたという高岡さんだが、1人で悩みを抱えてしまう当事者が少しでも減ってほしいという思いから日本ミソフォニア協会を立ち上げたと話す。

「ミソフォニアの症状をもつ方が1人で悩んで抱えてしまっている人もいるので、これからは交流会を開催したり、メールで相談を受け付けたり当事者にとって有益な活動をしていきたいと思っております」

(『ABEMAヒルズ』より)

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