医学部入学後、勉強のモチベーションはどうなったのだろうか。森村さんは「1〜2年はそこまでじゃなかったが、3年生以降は医学に触れていくので、やったらやったでかなり面白い」と回答。「“勉強が好き”まではいかないが、やはり手に職を持つのはうれしい。例えば、飲食店でアルバイトとして働いて『社員になりました』というときに喜びを感じられると思うが、それに近い感覚で医学のことを学べる楽しさみたいなものがある」と述べた。
親からは、浪人をどう思われていたのだろうか。前述の“9浪”経験者の濱井さんは「もうやめてくれという感じだった」と苦笑い。森村さんは「僕は言うことを聞かなかった。たぶん親としてはめちゃくちゃ言いたかっただろうが、あんまり言われなかった」と話す。
そんな森村さんに、ひろゆき氏は「もう言ってもしょうがないから諦めていたのでは。でも医者は継いでほしいから『いつかやってくれるといいな』みたいな」と親心を推察。森村さんは「やはり多浪になるとメンタルをやられて、例えば命を落としてしまったり、そういう最悪のケースもある。おそらく親としてはそれが怖くて、意外と言わない家庭も多い」と述べた。
ひろゆき氏が「当時のパチンコ代は親が出してくれたのか」と聞くと、森村さんは「パチンコ代とは言わないが『お金ちょうだい』と言って『いや無理だから』みたいなことにはならない。裕福な家庭は」と回答。潔く答える森村さんにひろゆき氏は「森村さんはなんか良いお医者さんになりそうだ」と笑った。

大学ジャーナリストで自身も2浪を経験した石渡嶺司氏は「私も現役と1浪と2浪の前半までは遊んでいた。親に勘当されそうになって、慌てて勉強した」と話す。大学側からすると多浪生はどのような扱いなのだろうか。
石渡氏は「学部による。芸術系学部は、多浪生や社会人入学が多いので、ほぼ気にしない。他の一般的な学部、文系学部や理工系学部もあまり気にしない。ただ、医学部で多浪生であれば、医師国家試験の合格率が低い。つまり、大学受験でちゃんと結果が出てないので、医師国家試験も『合格しない確率が高いだろう』と判断してしまう。それが医学部入試差別(※医学部入試で女性受験者や多浪生を不利に扱った不正)にもつながっていた」と説明した。(『ABEMA Prime』より)
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