渡辺明名人、若手活躍の団体戦に「強い人たちが我々プロにも早く浸透するようになった」/将棋・ABEMAトーナメント
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 各世代の実力者が集まる団体戦において、特に若手においては名を売る大チャンスだ。プロ将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」に渡辺明名人(棋王、37)は3大会連続のリーダー棋士として参加する。過去2大会はいずれも後輩棋士をドラフトで指名、第3回大会は準優勝、第4回大会は本戦1回戦で敗れたが、大会を通じて感じるのは、まだ名が売れる前の若手の認識が早まることだ。「若手の強い人たちが、この大会で我々プロにも、将棋ファンの方にも早く浸透するようになりましたね」と、次世代エースに名乗りをあげる場所になっているという。

【動画】ドラフト構想を明かす渡辺明名人

 歴代4位、現役2位のタイトル30期という輝かしい実績を持つ渡辺名人は、各棋戦で多くの実力者と指してきた。ただ、デビューから間もない若手実力者とは、数年経たないと対戦する機会すら生まれない。年度勝率で7割、さらには8割勝っていたとしても、途中で負ければ即終了、というトーナメント方式が多いために、タイトルを持って頂点で待つ渡辺名人との対戦機会は少なく、またなかなか若手の将棋を目にする機会すら生まれない。「具体的に上位で活躍する人と比較して、若手がどれくらい強いのかわかりづらいですからね。『下位の中で強いんでしょ』ととらえられていたと思うんですけど、この大会が始まって1年目、2年目の人が抜擢されて、上の棋士と同じくらいやるんだというのが目に見えて早く伝わります」。実際に戦えば、およその強さはわかる。各棋戦の上位に匹敵する力があれば、この団体戦でも次々と勝利を収めていく。その様子は渡辺名人のような存在からすれば、発見に近い感覚もあるだろう。

 今期も、まだファンの中では無名に近い若手棋士の活躍を予感しつつ、自身のドラフト構想では「まあ1巡目は今までと同じで行きたいと思っていて、それが取れるか取れないかで考えたいですね。順番というよりも、チームのコンセプトとかもあるので1巡目次第ですかね」と、まずはエースを選び、その先で独自の戦略を練る。1巡目の成否によって「ガチガチに優勝を目指すチームなのか、そうじゃないのかの分かれ目」というほど、最初の指名が方針に大きく影響を与える。

 3回目を迎えるドラフト会議で、各リーダー棋士もいろいろと慣れてきた部分もある。「私も非常に楽しみにしているところ。どういったチームができるのか楽しみたいです」と、参加者ながら視聴者的な感覚も持ちつつ、会議の席につく。過去の大会での様子を見る限り、誰と組んでも渡辺名人はざっくばらんに話しかけ、チームの雰囲気を高めていく。

◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

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