厳しい寒さを乗り越え、ようやく訪れた春。サクラは満開、ファンも熱狂だ。プロ麻雀リーグ「朝日新聞Mリーグ2021-22」セミファイナルシリーズ、3月31日の第1試合、KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)がトップを獲得。試合後は「力、入っちゃいました」とはにかみ、今シリーズの折り返しとなるこの日の勝利を喜んだ。
この試合の対局者は渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)、セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟)、KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)、内川の並びでスタートした。内川は東1局、魚谷の5筒切りリーチの対応に困り、スジの8筒を選んだところこれがシャンポンの形でロン。満貫の放銃となり「これは大変だな」と内心穏やかではなかったようだが、この日は「どうしてもトップ」と気合を入れ直した。
東2局2本場の内川の配牌はドラの中が3枚。7巡目に三・六万待ちのテンパイを果たし、これをダマテンとすると、滝沢からロン。中・ドラ3の8000点(+600点、供託2000点)を手に入れて、一気に戦線復帰を果たした。この日は2年ぶりのプレミアムナイトが開催されており、内川のアガリに沸いたファンがサクラ色のバルーンを振り、大喜びする映像が画面に映し出された。
サクラのプリンスの反撃は続く。南1局1本場、親の松本から先制リーチがかかるも、内川の手はドラの白が暗刻の超勝負手をテンパイ。早々に四万を切っており、マンズが安い松本の河を一瞥すると、内川は危険牌の7索を叩き切って、ダマテンのカン七万待ちとした。この七万を松本から討ち取り、白・ドラ3の8000点(+300点、供託2000点)を入手。これで魚谷をマクり、トップ目に立った。
南4局は親番だが、内川が優先するのはさらなる加点より確実なトップだ。4着目にいる松本からリーチがかかると、自身のテンパイには固執せずベタオリ。ハイテイまでしのぎきり、内川は逆転トップを手に入れた。
インタビューに登場したイケメンプリンスは「役牌暗刻の手が2回も入ってくれた。パブリック(ビューイング)もやっていますし、どうしてもトップが取りたかった」と望んだ結果が手に入ったことに安堵の表情を浮かべ、また集まった多くのファンの前での活躍ができたことを喜んだ。
手には東海オンエア・虫眼鏡との共著である「勝てる麻雀をわかりやすく教えてください!」を持ち、重版が決まったと報告。またファイナルへの展望について「チームメイトが好調で、一番不調かなと思っていた自分がこうやってトップを取れたので、明るい未来しかないなと思っています。必ずファイナルに残って、今年こそ優勝したい」と力強く語ると、ファンからは「サクラのエースや!」「このイケメン!」「やっぱりエースが勝つと盛り上がる」と声が上がっていた。プリンスの端正な笑顔は、チームの士気をさらに高めていくはずだ。
【第1試合結果】
1着 KADOKAWAサクラナイツ・内川幸太郎(連盟)3万4700点/+54.7
2着 セガサミーフェニックス・魚谷侑未(連盟) 2万8700点/+8.7
3着 KONAMI麻雀格闘倶楽部・滝沢和典(連盟)2万4600点/▲15.4
4着 渋谷ABEMAS・松本吉弘(協会)1万2000点/▲48.0
※連盟=日本プロ麻雀連盟、最高位戦=最高位戦日本プロ麻雀協会、協会=日本プロ麻雀協会
◆Mリーグ 2018年に発足。2019シーズンから全8チームに。各チーム3人ないし4人、男女混成で構成され、レギュラーシーズンは各チーム90試合。上位6チームがセミファイナルシリーズ(各16試合)、さらに上位4位がファイナルシリーズ(12試合)に進出し、優勝を争う。
(ABEMA/麻雀チャンネルより)







