残り10秒でも微動だにせず 不動心・佐藤和俊七段の様子にファンの方が動揺「安定感凄い」「永遠の10秒」/将棋・ABEMAトーナメント
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 秒を刻むチェクスロックの音も、まるで聞こえていないような落ち着きだ。将棋界の早指し団体戦「第5回ABEMAトーナメント」の予選Bリーグ第2試合、チーム糸谷とチーム菅井の対戦が5月14日に放送された。今年が大会初出場となった佐藤和俊七段(43)は、チームとして初戦となる第1局を任されると、好調のチーム糸谷・西田拓也五段(30)と対戦。相振り飛車の熱戦になったが、残り時間がわずかになってもまるで表情を変えず、淡々と指し続けたことにファンから「落ち着きがすげーな」「安定感凄い」と次々に驚きの声が寄せられた。

【動画】終始落ち着いた様子の佐藤和俊七段

 佐藤七段はドラフト会議でリーダー菅井竜也八段(30)から2巡目で指名を受けてチーム入り。メインは振り飛車ながら、相手次第で居飛車、特に雁木も指しこなす。各棋戦でも上位で戦い、近年では竜王戦での活躍が目立つ存在だ。本人はドラフト指名について「本当にびっくりして青天の霹靂。(フィッシャールールは)こういう緊張する場で指すのは初めてで、自信は全くないです」と話していたが、いざ対局が始まってみると、その指し回しは言葉とは正反対に、落ち着き払ったものだった。

 先手の西田五段が三間飛車を採用すると、チーム名「真・振り飛車」を受けてか、四間飛車を選んで相振り飛車に。後に向かい飛車に振り直したことで、早い段階から乱戦模様になると、見守っていた菅井八段も「おー、激しい」と目を丸くした。

 中盤まで形勢不明の戦いになったが、周囲が気になったのは佐藤七段の持ち時間だ。初対局の影響からか、序盤から時間を消費し、早々に残りは10秒に。チェスクロックがピッピッと音を立てて秒読みを開始した。この音には多くの棋士が緊張感を煽られ、パニックになることもしばしばだが、佐藤七段の横顔は冷静そのもの。5分あろうと10秒あろうと変わらない様子に、ファンからも「10秒将棋」「安定感凄い」「永遠の10秒(自力)」と驚きの声が相次いだ。

 この余裕が指し手にもつながったのか、激しい最終盤でも慌てず指し進めた佐藤七段は106手で勝利。対局後には「ちょっと作戦的には失敗していた。うまく叩き合いにできたのはよかったです。気持ち的には落ち着きましたが、終盤は反応が悪かったので反省です」と、涼しい顔でコメントしており、ここでもまた冷静ぶりが光っていた。

◆第5回ABEMAトーナメント 第1、2回は個人戦、第3回からは3人1組の団体戦として開催。ドラフト会議で14人のリーダー棋士が2人ずつ指名。残り1チームは、指名を漏れた棋士がトーナメントを実施、上位3人がチームとなり全15チームで戦う。対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。チームの対戦は予選リーグ、本戦トーナメント通じて5本先取の9本勝負。予選は3チームずつ5リーグに分かれて実施。上位2チーム、計10チームが本戦トーナメントに進む。優勝賞金は1000万円。
(ABEMA/将棋チャンネルより)

【動画】予選突破し試合を振り返るチーム糸谷
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【動画】振り飛車が大活躍したチーム糸谷とチーム菅井の対戦
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【動画】終始落ち着いた様子の佐藤和俊七段
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