大相撲五月場所>◇千秋楽◇22日◇東京・両国国技館

 横綱・照ノ富士(伊勢ヶ濱)が3場所ぶり7回目の優勝を果たした。3大関が早々と優勝争いから脱落した荒れた夏場所。照ノ富士も中日までに3敗を喫し、2場所連続の途中休場も危ぶまれたが、1人横綱としての責務を果たすべく奮起。今年初の賜杯を手にした。優勝7回は歴代20位タイ。

 先場所は横綱になってから初の休場を経験。インタビューでは「場所前、焦りもあった」と素直な思いを口にする場面も。下記に優勝インタビュー全文を掲載する。

――優勝おめでとうございます!

 ありがとうございます。(館内にいる四方向の観客、および画面越しの視聴者に向けお辞儀)

――今場所の優勝の味はどんなものですか?

 うーん…(ここから笑顔になり)やっと終わったかなって感じですね。

――横綱としては初めての休場明けの場所となりました。15日間の時間の感じ方もこれまでと違いましたか?

 そうですね。ちょっといつもより、長く感じたというのはありますけど、15日間全部取りきるつもりで臨んでいました。結果はどうであれと思っていたんですけど、結果的にも良かったと思います。

――前半、少し横綱は苦しんでいましたが、そこからの7連勝。相撲の感覚も前半と後半で変化がありましたか?

 場所前、焦りもあったので、飛ばし過ぎたのかなと。途中から徐々に良くなっていったので、良かったです。

――やはりここ2場所優勝を逃していた、さらに先場所は休場だった。そのあたりからその心情は来ていたのでしょうか?

 横綱になった以上は成績を残さなくちゃいけないというのは自分の中で考えているので。先場所の悔しい思いを、今場所にぶつけようという気持ちでやっていました。

――今場所の十両では同じ伊勢ヶ濱部屋の十両六枚目・錦富士関が優勝されました。同部屋のW優勝はいかがですか?

 そうですね。毎場所のように「今場所優勝しようぜ」という話にはなるんですけど、今場所やっとそれが実現したのがうれしいですね。

――先場所、少し土俵から離れることになって、この2年間走り続けてきた横綱は、何か相撲に対しての見方が変わるようなところはあったのでしょうか。

 土俵に上がって闘っている以上は真剣に、結果を残さなくちゃいけないという思いです。それを毎日繰り返し続けていますので、このように結果として現れて、良かったです。

――しかもその成果をこうして、少しずつ入場制限が緩和されたたくさんのファンの前で見せることができました。この15日間の雰囲気はどのように感じていましたか?

 すみません、聞こえなかったんですけど、もう一回いいですか?(館内笑い声が起こった後、同じ質問を受けて) そうですね。お客さんが少ない中でも、画面の前で見てくれていると思いながらやっていましたけど、こうやってお客さんがいて、その前で闘うことができるというのは気持ちが燃えてくるし、来場所からも頑張っていきたいと思います。

――本当におめでとうございました!

 ありがとうございます。

 優勝インタビューを受けてABEMAで実況を務めた清野茂樹アナウンサーが「コメントを聞いていても、横綱、非常に余裕があるなと感じましたね」と伝えると、解説を務めた元横綱・若乃花の花田虎上氏は「そうですね。あの場で“聞こえません”って言えますからね。僕だったらなんとなく“そうかな”で答えてしまいますから。でも、笑顔も見られて良かったです」と笑っていた。
(ABEMA『大相撲チャンネル』)